治験タイトル
切除不能の明細胞肉腫または胞巣状軟部肉腫に対するニボルマブの医師主導治験
治験の概要
切除不能な明細胞肉腫または胞巣状軟部肉腫の患者を対象に、ニボルマブによる奏効割合を評価する。
治験薬
「ニボルマブ」
ニボルマブ(商品名オプジーボ):免疫チェックポイント阻害薬(PD-1抗体)
条件
適格基準
0)18歳以上
1)組織診によって明細胞肉腫または胞巣状軟部肉腫と診断されている
2)治癒切除不能である
3)胞巣状軟部肉腫の場合は、血管新生阻害薬(例:パゾパニブ、スニチニブなど)による治療歴を有する
4)登録時点で症状のある脳転移、がん性髄膜炎、外科的処置を要する脊椎転移を有さない
5)治療を要する心嚢液、胸水、腹水の貯留を認めない
6)登録時の年齢が18歳以上
7)Performance Status(ECOG)が0または1
8)登録前28日以内の造影CT(頭部・胸部・腹部・骨盤:スライス厚5mm以下)にて測定可能病変を1つ以上有する
9)抗PD-1抗体(ニボルマブ、pembrolizumabなど)、抗PD-L1抗体(atezolizumab、avelumabなど)、抗CTLA-4抗体(イピリムマブなど)またはその他のT細胞制御を目的とした薬物療法の前治療歴を有さない
10)登録前14日以内にプレドニゾロン相当で10mg/日を超える全身性副腎皮質ホルモン(検査や予防投与などを目的とした一時的な使用を除く)または免疫抑制剤の投与を受けていない
11)登録前28日以内に抗がん薬(化学療法、分子標的療法、免疫療法など)や他の治験薬の投与を受けていない
12)登録前28日以内に全身麻酔を伴う手術を受けていない
13)登録前14日以内に病変部以外の放射線療法(ガンマナイフ、サイバーナイフを含む)を受けていない
14)登録前56日以内に病変部に対する放射線療法または放射性医薬品(診断を目的とした放射性医薬品を除く)の投与を受けていない
15)登録前14日以内に実施した臨床検査が下記の①-⑦を満たす。ただし、採血日前14日以内に顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF製剤)の投与または輸血を受けていないこと
①好中球数≧1000 / mm3
②血小板数≧10万/ mm3
③ヘモグロビン≧8.0 g/dL
④AST(GOT)≦100 U/L
⑤ALT(GPT)≦100 U/L
⑥総ビリルビン≦1.5 mg/dL
⑦クレアチニン≦1.5 mg/dL
16)登録前14日以内に室内気下で経皮的酸素飽和度(SpO2)が92%以上
17)妊娠可能な女性の場合、同意取得後から治験薬最終投与後少なくとも23週間(30日間の排卵周期にニボルマブの消失半減期の5倍を加えた期間)の避妊に同意している。男性の場合、治験薬投与開始後から治験薬最終投与後少なくとも 31週間(90日間の精子形成周期にニボルマブの消失半減期の5倍を加えた期間)の避妊に同意している。
18)試験参加について患者本人から文書で同意が得られている
除外基準
1)活動性の重複がんを有する(ただし、完全切除された以下のがん:基底細胞癌・stage Iの有棘細胞癌・上皮内癌・粘膜内癌・表在性膀胱癌、ESDやEMRで治癒切除された消化管癌、もしくは5年間以上再発が認められない他のがんは登録可)
2)全身的治療を必要とする感染症を有する
3)活動性の消化管潰瘍を合併している
4)画像所見または臨床所見により診断された間質性肺疾患もしくは肺線維症の合併または既往を有する
5)胸部画像検査で間質影を有する、または活動性の放射線肺臓炎や感染性肺炎など肺に炎症性変化を有する
6)抗体製剤に対する高度の過敏反応の合併または既往を有する
7)活動性の自己免疫疾患を合併している、または慢性的・再発性の同疾患の既往を有する(ただし、1型糖尿病、ホルモン補充療法のみを必要とする甲状腺機能低下症、全身治療を必要としない皮膚障害、外的誘因がなければ再発しないと予想される症状の患者は除外しない)
8)HIV抗体、HTLV-1抗体、HBs抗原、HCV抗体のいずれかが陽性(HCV抗体が陽性であっても、HCV-RNAが検出されない患者は除外しない)
9)HBs抗原陰性で、HBs抗体またはHBc抗体が陽性、かつHBV-DNA定量が陽性(検出感度以下であれば登録可)
10)妊娠中、授乳中(授乳を中断した場合も登録不可)または妊娠している可能性のある女性
11)日常生活に支障をきたす精神疾患または精神症状を合併しており試験への参加が困難と判断される
試験期間
2016年11月21日~
(募集期間ではない)
試験公開情報(詳細情報)
UMIN-CTR:
UMIN000023665(最終更新日:2017/2/10)
国立がん研究センター プレスリリースはコチラ
http://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/press_release_20170123.html
注意
・この情報は、製薬企業や研究機関から依頼された情報ではなく、当サイトが独自に調査した情報となります。実際の情報に誤りがある場合や、実際に治験が実施していない等の問題点がありますが、情報発信を第一に掲載しております。ご了承ください。
・多くの情報は、出典であるJAPIC-CTIやUMIN-CTRに情報がある場合はそこから、転載しています。これらにない場合は、米国のClinidcaltrials.govからを参照して和訳して掲載しています。
・実施医療機関は明記できませんが、実際の公開情報に明記されている場合があります。
・主な参加条件には記載された基準以外にも多くの基準があります。
・ご不明な点はオンコロにお問い合わせください。真摯に対応します。
・オンコロが治験広告事務局を担っている情報は
臨床試験(治験)広告を参照ください。治験参加までサポートします。
臨床試験(治験)とは
・当サイトは積極的に日本で実施されている臨床試験情報(治験)を紹介していますが、臨床試験は効果や安全性を確認することが主たる目的となる場合が多く、確立されている治療法を示しているものではありません。参加を検討する際には、臨床試験のリスクとベネフィットをよく理解してください。宜しければ、「
もっと知ってほしい薬の開発と臨床試験のこと」をご参照ください。
・その他、「
臨床試験記載のルールについて」をご確認ください。
初回作成:可知 健太