目次
- 1 急性骨髄性白血病(AML)の新薬ミドスタウリン(商品名Rydapt)について
- 2 ミドスタウリン(商品名Rydapt)の薬剤概要
- 2-1
- 2-2
- 2-3
- 2-4
- 2-5
- 3 ミドスタウリン(商品名Rydapt)の主な副作用
- 4 ミドスタウリン(商品名Rydapt)の作用機序
- 5 ミドスタウリン(商品名Rydapt)の最新情報
- 5-1
- 5-2
- 5-3
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- 6 ミドスタウリン(商品名Rydapt)の口コミ
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- 7 ミドスタウリン(商品名Rydapt)の治験情報
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急性骨髄性白血病(AML)の新薬ミドスタウリン(商品名Rydapt)について
急性骨髄性白血病(AML)は白血病の約半数を占めるほど、白血病の中では罹患率の高い疾患である。罹患率は高いものの、新規に急性骨髄性白血病(AML)と診断された患者の治療目標は完全寛解(CR)と他の悪性腫瘍に比べて予後が良好な疾患である。 しかし、予後不良因子を有する急性骨髄性白血病(AML)患者はその限りではない。急性骨髄性白血病(AML)の予後不良因子としては、年齢、全身状態(PS)、初発時白血病数、染色体異常、そして遺伝子変異などが挙げられる。 なかでも染色体異常と遺伝子変異は、NCCNガイドライン急性骨髄性白血病(AML)版の予後分類にも用いられているように強力な予後因子の1つである。 これら予後因子を持つ急性骨髄性白血病(AML)患者はそうでない患者に比べ、現在の標準治療である寛解導入療法(標準用量シタラビン+ダウノルビシン)もしくは地固め療法(高用量シタラビン)に対する治療成績は良好ではない。そのため、治療成績を向上させる新規の治療法の開発が必要とされていたが、急性骨髄性白血病(AML)の新薬である ミドスタウリン(商品名Rydapt) によりFLT3遺伝子変異を有する急性骨髄性白血病(AML)患者の治療成績は向上するであろう。ミドスタウリン(商品名Rydapt)の薬剤概要
製品名
Rydapt一般名
ミドスタウリン用法用量
・急性骨髄性白血病(AML):1日1回50mg ※1カプセル25mg効能効果
・FLT3遺伝子変異陽性と新規に診断された急性骨髄性白血病(AML)患者に対する寛解導入療法(標準用量シタラビン+ダウノルビシン)もしくは地固め療法(高用量シタラビン) との併用製造承認日
・米国:2017年4月28日ミドスタウリン(商品名Rydapt)の主な副作用
発熱性好中球減少症、悪心、粘膜炎、嘔吐、頭痛、斑状発疹、筋骨格系の痛み、鼻出血、デバイス系関連の感染症、高血糖、上気道感染症ミドスタウリン(商品名Rydapt)の作用機序
ミドスタウリン(商品名Rydapt)はFLT3の2つの遺伝子変異である遺伝子内縦列重複変異(ITD: Internal Tandem Duplication)とチロシンキナーゼドメイン変異(TKD: Tyrosin Kinase Domein)の両方を阻害することで抗腫瘍効果を示すミドスタウリン(商品名Rydapt)の最新情報
1)Midostaurin plus Chemotherapy for Acute Myeloid Leukemia with a FLT3 Mutation
概要
未治療のFLT3遺伝子変異陽性急性骨髄性白血病(AML)患者に対して標準治療である寛解導入療法(シタラビン+ダウノルビシン)もしくは地固め療法(シタラビン)へのミドスタウリン(商品名Rydapt)を上乗せする群、もしくはプラセボを上乗せする群に分け、主要評価項目である全生存期間(OS)を比較検証した多施設共同二重盲検プラセボ対照ランダム化の第Ⅲ相試験。本試験の結果、プラセボ群に対してミドスタウリン(商品名Rydapt)群は死亡のリスク(全生存期間:OS)を22%(ハザード比0.78、、p=0.009)統計学的有意に減少する ことが証明された。出典
The New England Journal of Medicine配信日
2017年8月3日ミドスタウリン(商品名Rydapt)の口コミ
医師のコメント
Adding Midostaurin to chemo gets more pts with AML to BMT. Therefore, it's great. ?@BldCancerDoc @DrMiguelPerales https://t.co/DiykefbQzM
— Matt Kalaycio, MD (@MattKalaycioMD) 2017年7月27日
Midostaurin in FLT3 AML: https://t.co/nvc9gjQO7h Yeah, like THAT will matter in 2 years. $APTO #CG806.
— KSS, MD, PhD (@KSSMDPhD) 2017年8月3日
Midostaurin, enasidenib, and cpx-351 approved back to back. So excited to see the revolution of #AML therapy! Getting close to beating AML.
— Caner Saygin, MD (@CanerSaygin) 2017年8月4日
その他医療関係者のコメント
FDAがFLT3遺伝子変異AMLにミドスタウリンを承認 https://t.co/dykzSLwGWv
— 海外癌医療情報リファレンス (@cancer_ref) 2017年4月29日
The FDA has approved midostaurin (Rydapt®) for some patients with newly diagnosed acute myeloid #leukemia: https://t.co/wrEoh6Tlw1 pic.twitter.com/MgzxxNGfSm
— National Cancer Inst (@theNCI) 2017年7月24日
Adding Midostaurin to Chemotherapy in Newly Diagnosed Acute Myeloid Leukemia With FLT3 Mutation https://t.co/xOaFqen70d #leusm
— The ASCO Post (@ASCOPost) 2017年8月15日
Midostaurin Recommended for EU Approval for AML #leusm https://t.co/CdF895ySlo
— OncLive.com (@OncLive) 2017年7月24日