目次
ポイント
本試験は、腎細胞がんのハイリスク患者に対して術後補助化学療法としてアキシチニブ(インライタ)を投与し、その効果を検証する第3相試験です。<一般的な説明>
試験概要
本試験は、腎細胞がんハイリスク患者に対して、腫瘍摘出手術後の術後補助化学療法としてアキシチニブが、再発を予防または遅らせられるかどうかをプラセボ(偽薬)を対象として評価する臨床試験です。アキシチニブは進行腎細胞がんに対して承認取得しております。本試験は術後補助化学療法に関する効果を確認する試験となります。治験薬剤の説明
細胞の表面には成長因子と呼ばれるタンパク質が存在し、細胞の増殖や血管新生に関わっています。このタンパク質の遺伝子に変異があると、細胞はがん化し、無秩序に増殖してしまいます。 アキシチニブ(Axitinib)(インライタ)はVEGFR-1,2,3の成長因子の受容体を阻害するチロシンキナーゼ阻害薬です。この働きによって、がん細胞は増殖することができなくなり、抗がん作用が得られると期待されています。主な参加条件等
この試験の対象となりうる方
- 20歳以上の方
- 腎細胞がん摘出を受けた方
- TNM分類がT2,T3,T4かつM0(遠隔転移の見られない)の方⇒再発リスクが高い方
- 50%以上が淡明細胞型腎細胞がんと診断された方
- 腎細胞がんに対する全身療法及び抗血管新生治療を受けていない方
- ECOGパフォーマンスステータスが0-1の方
この試験の対象とならない方
- 過去にがんに罹患している方
- ランダム化から5年以内に腎臓がん以外の悪性腫瘍と診断された方(基底細胞がん、皮膚扁平上皮がん、子宮頚がんは除く)
- 過去12カ月の間に臨床的に重要な心疾患を患った方
臨床試験公開情報
ClinicalTrials.gov Identifier : NCT01599754 (最終更新日2016/3/2)詳細はコチラ治験概要
Adjuvant Axitinib Therapy of Renal Cell Cancer in High Risk Patients (ATLAS)(ハイリスク腎臓がん患者に対するアキシチニブ補助療法の臨床試験)
対象がん種 | 腎臓がん |
フェーズ | P3 |
実施期間 | 2012年4月~2019年5月 |
実施国 | 日本、米国、中国、フランス、香港、インド、韓国、スペイン、台湾 |
目標症例 | 700 |
状況 | 募集中 |
手法 | ランダム化、二重盲検 |
一般名:アキシチニブ、商品名:インライタ | |
種類 | 分子標的薬(VEGFR1~3、c-KIT、PDGFRチロシンキナーゼ阻害薬) |
投与経路 | 経口投与 |