急性骨髄性白血病の新薬キザルチニブについて

血液の癌である急性骨髄性白血病は、骨髄における白血病細胞が異常に増殖し、正常な造血機能が阻害され、白血球減少・貧血・血小板減少などの症状が出ます。この病気の標準治療はアントラサイクリン+シタラビンによる化学療法で、この治療を受けた約80%の患者の治癒が期待されています。

血液の癌の中では比較的治癒の期待できる急性骨髄性白血病ですが、急性骨髄性白血病のうち約30%の患者さんはアントラサイクリン+シタラビンにより強力な化学療法の効果が期待できない可能性があります。

それは急性骨髄性白血病のうち約30%の患者さんはFLT3活性遺伝子変異があることが判っているからです。FLT3活性遺伝子変異を持つ患者さんはアントラサイクリン+シタラビンにより強力な化学療法に対して治療抵抗性を示します。そのため、この活性遺伝子変異がある患者さんの治療成績は悪かったのです・・・

キザルチニブ

が開発されるまでは。キザルチニブはがん細胞の増殖に関与する受容体型チロシンキナーゼであるFLT3を選択的かつ持続的に阻害することで抗腫瘍効果を示す、急性骨髄性白血病の新薬です。

既存の治療薬では効果のなかったFLT3活性遺伝子変異を持つ患者さんに対しても、キザルチニブの抗腫瘍効果が治験で認められています。

キザルチニブは、再発率が高く生存期間が短いとされる白血病の約33%を占める急性白血病の約30%を占めるFLT3-ITD遺伝子変異を有する患者さんの期待の新薬なのです。

キザルチニブの薬剤概要

製品名

未定

一般名

キザルチニブ(Quizartinib)

用法用量

未定(1日1回経口投与)

効能効果

未定(FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病)

主な副作用

未定(吐き気、QT間隔の延長、嘔吐、味覚異常)

製造承認日

未定

キザルチニブの作用機序

@amazonaws.com

がん細胞の増殖に関与する受容体型チロシンキナーゼであるFLT3を選択的かつ持続的に阻害することで抗腫瘍効果を示す

キザルチニブの最新文献

1)Phase I Study of Quizartinib Administered Daily to Patients With Relapsed or Refractory Acute Myeloid Leukemia Irrespective of FMS-Like Tyrosine Kinase 3–Internal Tandem Duplication Status: Journal of Clinical Oncology: Vol 31, No 29

文献の概要

再発難治性のFLT3-ITD変異の有無に関係なく急性骨髄性白血病の患者さん76人に対してキザルチニブ単剤(1回12〜450mg/日)を投与し、その最大耐用量を検証した試験。結果、キザルチニブの1日の最大耐用量は1日200mg/日であることが判った。

文献の出典

Journal of Clinical Oncology

文献の発刊日

2013年10月

キザルチニブの口コミ

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その他医療関係者のコメント

キザルチニブの治験情報

1)Phase 1 Study of Quizartinib

治験の概要

再発難治性の急性骨髄性白血病の日本人患者さんに対してキザルチニブ単剤を投与し、その安全性、忍容性、薬物動態を検証する治験。

治験の期限

2017年2月

2)Phase 2 Study of Quizartinib in Participants With Acute Myeloid Leukemia (AML) FLT3 Internal Tandem Duplication (FLT3/ITD) Mutation

治験の概要

再発難治性のFLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病の日本人患者さんに対してキザルチニブ単剤を投与し、その有効性(完全奏効率)を検証する治験。

治験の期限

2018年4月

3)Study of Quizartinib in Japanese Patients With Newly Diagnosed Acute Myeloid Leukemia (AML)

治験の概要

新規急性骨髄性白血病の日本人患者さんに対してキザルチニブ、シタラビン、イダルビシンまたはダウノルビシンを導入、地固めを目的として投与し、その投与量を検証する治験。

治験の期限

2017年11月

参考資料

1)第一三共株式会社プレスリリース
2)造血器腫瘍診療ガイドライン


造血器腫瘍診療ガイドライン


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