大腸がんの抗EGFR抗体薬ベクティビックス(パニツムマブ)について

アバスチン、アービタックスに次いで大腸がんの3剤目の分子標的治療薬として発売されたベクティビックス。

ベクティビックスは大腸がんの患者の中でも、RAS遺伝子野生型の患者に特異的に効果を発揮するモノクローナル抗体薬です。

アバスチン、サイラムザ、ザルトラップなどのVEGFR阻害剤との違いは、他の抗がん剤との併用以外にも、単剤のみで抗腫瘍効果を発揮する点です。

そのため、多種多様なレジメンで投与される機会が多いベクティビックスですが、最近注目されている投与方法は2014年に発売されたTAS-102との併用療法です。

この投与方法での確固たるエビデンスが出るのはまだ先ですが、2017年1月に米国サンフランシスコで開催されたASCO GIで、ベクティビックスとTAS-102の併用療法の結果が発表されました。

標準治療抵抗性のRAS野生型進行大腸がんにパニツムマブとTAS-102の併用が有効な可能性

投与された患者数は7人と少ないものの、その抗腫瘍効果は3人が部分奏効(42.9%)、3人が病勢安定(42.9%)と良好であった。この結果を受けて臨床試験はフェーズⅠからフェーズⅡへと移行しているので、ベクティビックスとTAS-102の併用療法に期待が集まる。

ベクティビックス(パニツムマブ)の薬剤概要

製品名

ベクティビックス

一般名

パニツムマブ(Panitumumab)

用法用量

2週間に1回、パニツムマブとして1回6mg/kgを60分以上かけて点滴静注する

効能効果

KRAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌

主な副作用

ざ瘡、皮膚乾燥、発疹、そう痒、爪囲炎、低マグネシウム血症、疲労、口内炎、食欲不振

製造承認日

2010年6月

ベクティビックス(パニツムマブ)の作用機序

ヒト型IgG2モノクローナル抗体であるベクティビックスは、ヒトEGFR発現細胞のEGFRに対して特異的かつ高親和性に結合し、EGFRに対するリガンドの結合の阻害及びEGFRの内在化を誘導することで抗腫瘍効果を発揮する。

ベクティビックス(パニツムマブ)の最新情報

1)Randomized, Phase III Trial of Panitumumab With Infusional Fluorouracil, Leucovorin, and Oxaliplatin (FOLFOX4) Versus FOLFOX4 Alone As First-Line Treatment in Patients With Previously Untreated Metastatic Colorectal Cancer: The PRIME Study

概要

未治療の治癒切除不能な転移を有する大腸がん患者に対する1次治療としてベクティビックス+FOLFOX4併用群、FOLFOX4単独群を投与し、その有効性(PFS)を検証した試験。結果、FOLFOX4単独群に対するベクティビックス+FOLFOX4併用群の有効性が証明された。

出典

Journal of Clinical Oncology

配信日

2010年11月

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ベクティビックス(パニツムマブ)の治験情報

1)A Phase I/II Study for the Safety and Efficacy of Panitumumab in Combination With TAS-102 for Patients With Colorectal Cancer (APOLLON)

治験の概要

標準治療が施工された後のRAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌患者に対して、ベクティビックスとTAS-102の併用療法を実施しその有効性(6ヶ月PFS)を検証する治験

治験の期限

2017年12月

参考資料

1)武田薬品工業株式会社プレスリリース
2)大腸癌治療ガイドライン


この記事に利益相反はありません。

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