目次
- 1 非小細胞肺がんの新薬ネシツムマブとは
- 2 ネシツムマブの薬剤概要
- 2-1
- 2-2
- 2-3
- 2-4
- 2-5
- 2-6
- 3 ネシツムマブの作用機序
- 4 ネシツムマブの最新情報
- 4-1
- 4-2
- 4-3
- 4-4
- 5 ネシツムマブの口コミ
- 5-1
- 5-2
- 6 ネシツムマブの治験情報
- 6-1
- 6-2
- 6-3
非小細胞肺がんの新薬ネシツムマブとは
非小細胞肺がんの新薬としては抗PD-1抗体薬のオプジーボ(ニボルマブ)、キイトルーダ(ペムブロリズマブ)、抗PD-L1抗体薬のテセントリク(アテゾリズマブ)、バベンチオ(アベルマブ)、デュルバルマブの5製品が期待されています。 たしかに、これら抗PD-1/PD-L1抗体薬は非小細胞肺がんのゴールデンスタンダードであった既存の治療方法の成績よりも勝り、2016年12月に改定された肺がん診療ガイドラインでもキイトルーダ(ペムブロリズマブ)がPD-L1発現率50%以上のステージⅣ非小細胞肺がん患者の一次治療として最も推奨される薬剤として位置づけられています。 しかし、抗PD-1/PD-L1抗体薬がゴールデンスタンダードとなるのは非小細胞肺がんの中でもPD-L1発現率の高い患者に限り、EGFR遺伝子変異陽性、ALK遺伝子転座陽性の患者に対して抗PD-1/PD-L1抗体薬は推奨されておりません。 そのため、EGFR、ALKなど遺伝子変異を有する患者に対しては抗PD-1/PD-L1抗体薬以外の新しい治療方法を開発する必要があります。そして、この新しい治療方法として期待されていますのが ネシツムマブ です。ネシツムマブはステージⅣ非扁平上皮非小細胞肺がんEGFR遺伝子変異陽性の患者の一次治療の標準治療であるプラチナ製剤レジメンに勝る治療成績を出しました。 つまり、抗PD-1/PD-L1抗体薬と対象となる患者は違いますが同じ程度の影響力のある治療成績をネシツムマブが記録したのです。また、ネシツムマブは抗PD-1/PD-L1抗体薬単剤療法に上乗せできる治療方法の治験も現在進行しております。ネシツムマブの薬剤概要
製品名
Portrazza一般名
ネシツムマブ(Necitumumab)用法用量
未定(3週を1サイクルとして、1日目、8日目にネシツムマブとして800mgを60分かけて静脈投与する)効能効果
未定(EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がん)主な副作用
未定(低マグネシウム血症、発疹、嘔吐、下痢、ざ瘡様皮膚炎)製造承認日
未定ネシツムマブの作用機序
ネシツムマブはEGFRの活性化を抑制することで抗腫瘍効果を発揮します。EGFR(ヒト上皮成長因子受容体 )1のリガンド結合を阻害するヒトIgG1モノクローナル抗体であるネシツムマブは、EGFRの活性化を阻害することでがん細胞の増殖、血管新生促進を抑制し、アポトーシスを促します。ネシツムマブの最新情報
1)Necitumumab plus gemcitabine and cisplatin versus gemcitabine and cisplatin alone as first-line therapy in patients with stage IV squamous non-small-cell lung cancer (SQUIRE): an open-label, randomised, controlled phase 3 trial
概要
ステージ4扁平上皮非小細胞肺がんの一次治療としてゲムシタビン+シスプラチン+ネシツムマブ併用療法、又はゲムシタビン+シスプラチン併用療法を投与し、OS(全生存期間)を比較検証した試験。この試験の結果、ゲムシタビン+シスプラチン併用療法よりもゲムシタビン+シスプラチン+ネシツムマブ併用療法が有意にOS(全生存期間) を延長しました。出典
The Lancet配信日
2015年7月ネシツムマブの口コミ
医師のコメント
肺扁平上皮がんの治療はまた変わるんか?1stラインGEM/CDDPへの新規抗EGFR抗体ネシツムマブの上乗せで有意にOS改善。
— レ点 (@m0370) 2015年6月11日
/Lancet Oncol http://t.co/vuUIaYmzz7
セツキシマブはキメラIgG1抗体、パニツムマブは完全ヒト型IgG2抗体、ネシツムマブは完全ヒト型IgG1抗体。
— レ点 (@m0370) 2015年6月11日
Approval of Osimertinib and Necitumumab For Treatment of Lung Cancer- New targeted therapy https://t.co/cFkDkXjLga #lungcancer #cancer
— Shefali Agrawal (@agrawalhpb) 2016年4月23日
その他医療関係者のコメント
肺がんの治療がむずかしい「ステージⅣ」と呼ばれる段階において、従来の治療薬との併用でがんの進行を遅らせる新薬が登場しました。‖メドレーニュース ⇒http://t.co/gyj4oYL7pX#肺がん #ネシツムマブ
— MEDLEY-オンライン医療事典 (@medley_life) 2015年6月15日
New Drug Trials Snapshot available for Portrazza (necitumumab): https://t.co/0k6RXoQHFY. Access PI at: https://t.co/xYuaOHAmA5.
— FDA Drug Information (@FDA_Drug_Info) 2016年1月29日
#ELCC16 Press: Patients with EGFR expressing #NSCLC benefit most from #necitumumab added to #chemotherapy https://t.co/OsgSGy0yvc #LCSM
— ESMO - Eur. Oncology (@myESMO) 2016年4月15日
Pts w/EGFR-Expressing Non–Small Cell Lung Cancer Benefit Most From Necitumumab Added to Chemotherapy https://t.co/iNAwstshIN #LCSM #ELCC2016
— The ASCO Post (@ASCOPost) 2016年4月18日
NICE does not recommend necitumumab + gemcitabine + cisplatin for advanced or metastatic EGFR-pos squamous #NSCLC https://t.co/A2zldWa6cF
— The Lancet Oncology (@TheLancetOncol) 2016年9月28日