目次
<一般的な説明>
試験概要
この試験は、ステージ3b~4の非小細胞肺がん患者で、アレクチニブ(商品名アレセンサ)による治療歴がありALK転座を有する方を対象に、ALK阻害薬であるLDK378を単剤で投与したときの有効性と安全性を評価する試験です。LDK378は1日1回750mgの投与を継続し、疾患の進行が認められると判断した場合、許容できない毒性によって治療を継続できなくなった場合、妊娠、新たな抗腫瘍療法の開始、患者または医師による治療の中止、追跡調査不能、死亡、治験依頼者による治験の中止のいずれかの場合に投与を中止することとなります。治験薬剤の説明
遺伝子はたんぱく質を作る機能を有していますが、ALK遺伝子が特定の遺伝子と融合することによって、非小細胞肺がんの形成にかかわる異常なたんぱく質が形成されることがあります。LDK378(セリチニブ;ジカディア)はこのALK遺伝子の変異を選択的に阻害することによって、細胞のがん化を抑制する薬です。臨床試験公開情報
JAPIC No : JapicCTI-152917 (最終更新日2015/05/26) 詳細はコチラ ClinicalTrials.gov Identifier:NCT02450903 (最終更新日2015/10/16) 詳細はコチラアレクチニブ治療歴のあるALK融合遺伝子陽性非小細胞肺癌患者を対象としたLDK378経口投与の有効性と安全性を評価する第II相,多施設共同,非盲検,単群試験
対象がん腫 | 非小細胞肺がん |
フェーズ | P2 |
実施期間 | 2015年5月~2018年4月 |
実施国 | 日本 |
目標症例 | 20 |
状況 | 募集中 |
手法 | 非ランダム化、オープンラベル |
被験薬名 | LDK378(一般名:セリチニブ、 商品名:-----) |
種類 | 分子標的薬(ALK阻害薬) |
投与経路 | 経口投与 |
<専門的な説明>
試験概要
本治験はアレクチニブ治療歴を有しALK転座を有するステージIIIB又はIVのNSCLC患者を対象に、ALK阻害薬であるLDK378を単剤で投与したときの有効性と安全性を評価する、単群、非盲検、多施設共同、第II相試験である。合計約20名を治験に組み入れLDK378を経口投与する。LDK378 750 mg 1日1回の投与を、治験責任(分担)医師がRECISTS 1.1に基づき疾患の進行が認められると判断した場合、許容できない毒性によって治療を継続できなくなった場合、妊娠、新たな抗腫瘍療法の開始、患者又は治験責任(分担)医師の判断による治療の中止、追跡調査不能、死亡、治験依頼者による治験の中止のいずれかが生じるまで継続する。治験薬剤の説明
LDK378は経口の選択的未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害剤です。ALKは、NSCLCなどのがんにおいて、他の遺伝子と融合して特定の腫瘍の増殖を促進する異常な「融合タンパク質」を産生することがあります。 ノバルティスファーマプレスリリースより(http://www.novartis.co.jp/news/2015/pr20150526.html)主な参加条件等
この試験の対象となりうる方
- 18歳以上の方
- 腫瘍細胞にALK転座が確認され、ステージ3b4の非小細胞肺がんと診断された方
- 治療開始時に、非小細胞肺がんの進行が認められる方
- 局所進行または転移性非小細胞肺がんに対してアレクチニブによる治療を受けた方
- 化学療法を受けたことのない方、または1レジメンのみ細胞毒性化学療法(プラチナ製剤など)を受けた方
この試験の対象とならない方
- LDK378の添加物に対して過敏症を起こしたことのある方
- アレクチニブ以外で、クリゾチニブまたはその他のALK阻害薬の投与を受けたことのある方
- 局所進行性または転移性の非小細胞肺がんに対して、アレクチニブおよび1レジメンの細胞毒性化学療法以外に全身性の抗がん剤治療を受けたことのある方
- 症候性中枢神経系への転移があり、神経学的に不安定である方
- 間質性肺疾患または間質性肺臓炎の既往歴がある方(放射線性肺臓炎も含む)
- がん性髄膜炎の既往歴がある方
- 非小細胞肺がん以外のがんを併発している、または3年以内に診断または治療を必要とした方
- コントロール不良な心疾患および6か月以内に心臓関連イベントを起こした方