強化化学療法が不適応で未治療の急性骨髄性白血病(AML)患者を対象にベネトクラックス+低用量シタラビン併用療法、または低用量シタラビン単剤療法を実施する第3相試験


  • [公開日]2017.07.13
  • [最終更新日]2017.09.25

※本情報は一般に公開されている治験臨床試験情報を引用・抜粋しております

治験名

強力な化学療法が適応でない未治療の急性骨髄性白血病(AML)患者に対してベネトクラックス+低用量シタラビン(商品名:キロサイド併用療法、または低用量シタラビン(商品名:キロサイド)単剤療法を実施する多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照の第Ⅲ相試験

治験の概要

本治験は、強力な化学療法が適応でない未治療の急性骨髄性白血病(AML)患者に対してベネトクラックス+低用量シタラビン(商品名:キロサイド)併用療法、または低用量シタラビン(商品名:キロサイド)単剤療法を実施し、主要評価項目である全生存期間OS)を比較検証することを目的としている。

治験薬

・ベネトクラックス
・シタラビン(商品名:キロサイド)

治験の参加条件

適格基準

・被験者はWHO分類により組織学的に急性骨髄性白血病(AML)と診断されている

・被験者は強力な化学療法に対して忍容性がない、もしくは下記条件を満たしてる
-年齢は75歳以上である
-年齢は18歳以上75歳であるが強力な化学療法の適応基準を満たさないと考えられる下記のような状態が少なくとも1つ以上有する
1)Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG)Performance Status (PS)が2から3である
2)治療を必要とするうっ血性心不全、または駆出率50%以下、または安定狭心症の治療歴を有する
3)一酸化炭素肺拡散能(DLCO)が65%以下またはFEV1(1秒量)が65%以下
4)クレアチニン・クリアランス(Ccr)が30ml/分以上〜45ml/分未満
5)ビリルビン値が1.5より大きく3.0以下である
6)強力な化学療法に対して忍容性がないと主治医が判断する合併症を有する場合は、治験登録前に治験モニターによる評価ならびに承認を得る必要がある

・被験者は下記のようなEastern Cooperative Oncology Group(ECOG)Performance Status (PS)でなければならない
1)年齢が75歳以上の場合はEastern Cooperative Oncology Group(ECOG)Performance Status (PS)が0から2である
2)年齢が18歳以上〜75歳以下の場合はEastern Cooperative Oncology Group(ECOG)Performance Status (PS)が0から3である

・被験者は少なくとも12週間以上の寿命を有する

・被験者はクレアチニン・クリアランス(Ccr)30ml/分以上の十分な腎機能を有していなければならない(Cockcroft-Gault 式、または24時間蓄尿検査より推算されたクレアチニン・クリアランス)

・被験者は下記に定義されるような十分な肝機能を有していなければならない
-アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)値が3.0以下である
-アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)値が3.0以下である
-ビリルビン値が1.5以下である(ただし、被験者の年齢が75歳未満である場合はビリルビン値が3.0以下である)
・被験者が女性の場合は閉経後の定義は下記の通りである
1)55歳を超える女性は薬物療法などをせずに12ヶ月間月経がない状態である
2)55歳以下の女性は薬物療法などをせずに12ヶ月間月経がない状態であり、かつ卵胞刺激ホルモン(FSH)値が40mIU/mlを超えている
3)55歳以下の女性は不妊手術(卵巣、卵管、子宮摘出手術)を実施している
4)55歳以下で妊娠可能性のある女性は治験開始1日目から治験薬最終投与日180日後までの間、治験プロトコルて規定される少なくとも1つの避妊方法を実施している

・被験者が男性の場合は治験開始1日目から治験薬最終投与日180日後までの間、治験プロトコルて規定される少なくとも1つの避妊方法を実施することに同意しなければならない

・被験者が男性の場合は治験薬最初の投与日から最終投与日180日後までの間、精子を提供しないことに同意しなければならない

・妊娠可能性のある女性の場合は以下のような妊娠検査で陰性でなければならない
1)治験薬最初の投与日の14日前に採取した血液による妊娠検査
2)もしも血液による妊娠検査の結果が7日間過ぎている場合は、1周目の1日目に採取した尿による妊娠検査
3)治験スクリーニング時に妊娠疑いのある被験者は妊娠検査結果で陽性でないこと証明するために、3日後以降に血液による妊娠検査を受けなければならない

・被験者は治験スクリーニング、または治験手続の開始に先立ち、独立倫理委員会(ICB)と治験審査委員会(IRB)により承認された同意書に対して署名、日付を自ら記入しなければならない

除外基準

・被験者は骨髄線維症を含む骨髄増殖性腫瘍、血小板増多症、真性赤血球増加症、またはBCR-ABL遺伝子変異の有無に関係ない慢性骨髄性白血病CML)と診断されている

・被験者は急性前骨髄球性白血病 (APL)と診断されている

・被験者は急性骨髄性白血病(AML)による中枢神経系CNS浸潤を来している

・被験者はヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染している

・被験者はB型肝炎ウイルス(HBV)またはC型肝炎ウイルス(HCV)陽性である。なお、抗ウイルス薬により陰性と診断される被験者も除外されない

・被験者はシトクロムP450 3A4 (CYP3A4)の発現を強くまたは中等度に誘導する治療薬を治験薬投与開始7日前に服用している

・被験者はグレープフルーツ、グレープフルーツ製品、セビリアオレンジ(セビリアオレンジが使用されたママレードも含む)、またはスターフルーツを治験薬投与開始3日前に摂取している

・被験者はNYHA(New York Heart Association)分類によりII度を超えるとされる心血管障害がある
-II度の被験者とは、安静時は無症状であるが通常の身体活動で疲労、動悸、息切れ、狭心症が起こる心疾患を有すると定義する
-III度の被験者とは、安静時は無症状であるが通常以下の身体活動で疲労、動悸、息切れ、狭心症が起こる心疾患を有すると定義する
-IV度の被験者とは、いかなる身体活動も不快感なしにできず、安静時でも心不全の症状を呈し、身体活動をほんの少しでも行なうと症状が増強する心疾患を有すると定義する

・被験者は継続的に酸素を必要とする慢性呼吸器疾患、もしくは腎臓、神経、精神、内分泌、代謝、免疫、肝臓、または心臓血管系の重篤な病歴を有する。または、治験参加に悪影響を与える主治医が判断する症状を有する

・被験者は吸収不良症候群または投与方法として経腸投与が困難である

・被験者は臨床的に意義のある制御不能で抗ウイルス薬、抗細菌薬または抗真菌薬による治療が必要な全身性感染症を有する

・被験者は治験参加前に他の悪性腫瘍の治療歴を有する。ただし、下記は除く
1)子宮頸部上皮内がん、もしくは乳管上皮内がん
2)基底細胞がん、もしくは限局性の扁平上皮皮膚腫瘍
3)以前に治癒目的で外科的切除または他の方法で治療された悪性腫瘍

・被験者の白血球数は25×109/Lより多い (注:ヒドロキシウレアの投与または白血球除去療法は、この基準値を満たすことが認められている)

治験の実施期間

2017年5月24日から2019年10月20日

試験公開情報(詳細情報)

ClinicalTrials.gov:NCT03069352(最終更新日:2017年7月31日)

注意

・この情報は、製薬企業や研究機関から依頼された情報ではなく、当サイトが独自に調査した情報となります。実際の情報に誤りがある場合や、実際に治験が実施していない等の問題点がありますが、情報発信を第一に掲載しております。ご了承ください。
・多くの情報は、出典であるJAPIC-CTIやUMIN-CTRに情報がある場合はそこから、転載しています。これらにない場合は、米国のClinidcaltrials.govからを参照して和訳して掲載しています。
・実施医療機関は明記できませんが、実際の公開情報に明記されている場合があります。
・主な参加条件には記載された基準以外にも多くの基準があります。
・ご不明な点はオンコロにお問い合わせください。真摯に対応します。
・オンコロが治験広告事務局を担っている情報は臨床試験(治験)広告を参照ください。治験参加までサポートします。

臨床試験(治験)とは

・当サイトは積極的に日本で実施されている臨床試験情報(治験)を紹介していますが、臨床試験は効果や安全性を確認することが主たる目的となる場合が多く、確立されている治療法を示しているものではありません。参加を検討する際には、臨床試験のリスクとベネフィットをよく理解してください。宜しければ、「もっと知ってほしい薬の開発と臨床試験のこと」をご参照ください。
・その他、「臨床試験記載のルールについて」をご確認ください。

初回作成:山田 創

×

リサーチのお願い


この記事に利益相反はありません。

会員登録 ログイン