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10種の希少がん対象 免疫チェックポイント阻害薬PD-1抗体キイトルーダの第2相試験

[公開日] 2016.02.02[最終更新日] 2024.10.03

目次

ポイント:この試験は、10種の希少がんに対して、免疫チェックポイント阻害薬PD-1抗体ペムブロリズマブ(キイトルーダ/キートルーダ)の効果と安全性を確認する第2相試験となります。

<一般的な説明>

試験概要

この試験は、標準療法の効果が乏しくなった様々なタイプの進行固形がんに対して、ペムブロリズマブの効果を確認する試験です。こういった試験の仕組みをバスケットスタディといいます。 【対象がん種】 肛門がん、胆道がん、神経内分泌腫瘍、子宮内膜がん、子宮頸がん、外陰がん、小細胞肺がん、中皮腫、甲状腺がん、唾液腺がん、大腸がんを除くMSI-Hのその他の固形がん

治験薬剤の説明

通常、細菌等の異物が体内に認められたときに免疫細胞が攻撃します。一方、がん細胞は免疫細胞から異物と認められないような機能を有しますが、その時にPD-1やCTLA-4というタンパク質がかかわっています。PD-1抗体ペムブロリズマブ等はその機能を無効にできると期待されており、その結果、がん細胞を異物であると認識することができるようになります。がん細胞を異物と認識できるようになると、免疫細胞ががん細胞を攻撃できるようになります。このタイプの薬剤を免疫チェックポイント阻害薬といいます。

主な参加条件等

この試験の対象となりうる方

  1. 18歳以上の方
  2. 「肛門がん、胆道がん、神経内分泌腫瘍、子宮内膜がん、子宮頸がん、外陰がん、小細胞肺がん、中皮腫、甲状腺がん、唾液腺がん、大腸がんを除くMSI-Hのその他の固形がん」と診断された方
  3. 標準的な薬剤治療を実施された方(レジメン回数は問わない)
  4. 腫瘍組織が提供可能な方
  5. ECOGパフォーマンスステータスが0または1の方
  6. CT等にて腫瘍の大きさが計測可能な方

この試験の対象とならない方

  1. 活動性の中枢神経系への転移または癌性膜転移を有する方
  2. 過去2年以内にその他の悪性腫瘍の既往がある方
  3. 自己免疫疾患をお持ちの方
  4. ステロイド治療を必要とする方
  5. その他、PD-1抗体、PD-L1抗体、PD-L2抗体、CTLA-4抗体等を使用されている方

臨床試験公開情報

JAPIC No : JapicCTI-163196(最終更新日2016/3/10)詳細はコチラ(Noに163196とご入力ください) ClinicalTrials.gov Identifier : NCT02628067 (最終更新日2016/3/3)詳細はコチラ

治験概要

Study of Pembrolizumab (MK-3475) in Participants With Advanced Solid Tumors (MK-3475-158/KEYNOTE-158)(進行固形がんに対するペムブロエリズマブの臨床試験)

対象がん種 肛門がん、胆道がん、神経内分泌腫瘍、子宮内膜がん、子宮頸がん、外陰がん、小細胞肺がん、中皮腫、甲状腺がん、唾液腺がん、大腸がんを除くMSI-Hのその他の固形がん
フェーズ P2
実施期間 2015年12月~2018年4月
実施国 日本、米国、カナダ、韓国
目標症例 1100
状況 募集中
手法 オープンラベル
一般名:ペムブロリズマブ(ペンブロリズマブ)、商品名:キートルーダ(米国)
種類 抗PD-1抗体
投与経路 静脈内投与

<専門的な説明>

試験概要

In this study, participants with multiple types of advanced (unresectable and/or metastatic) solid tumors that have progressed on standard of care therapy will be treated with pembrolizumab.(Clinidcaltrials.gov)

治験薬剤の説明

免疫チェックポイント阻害剤(抗PD-1抗体)であるペムブロリズマブは、抗腫瘍作用を有する活性リンパ球に主に発現するPD-1と、腫瘍細胞に主に発現するリガンド*2PD-L1およびPD-L2の相互作用を阻害するヒト化モノクローナル抗体です。ペムブロリズマブはPD-1受容体に結合して受容体リガンドとの相互作用を阻害することによって、抗腫瘍免疫応答を含むPD-1経路を介する免疫応答の阻害を解除します。(MSDニュースリリースより)

注意

・試験タイトルに英語記載がある場合、JAPIC等の日本語公開情報に掲載がないことを意味します。 ・試験概要の「専門的な説明」は、JAPICやUMINに情報がある場合はそこから、ない場合はClinidcaltrials.govから転記しています。 ・薬剤の「専門的な説明」は、開発企業に情報がある場合はそこから、ない場合はNCI(National Cancer Institute)から転記しています。 ・専門的な記載を一般の方がわかるよう記載していますが、当社の認識が誤っていることがありますので、必ず実際の公開情報を確かめてください。 ・実施医療機関は明記できませんが、実際の公開情報に明記されている場合があります。 ・主な参加条件には記載された基準以外にも多くの基準があります。

臨床試験(治験)とは

・当サイトは積極的に日本で実施されている臨床試験情報(治験)を紹介していますが、臨床試験は効果や安全性を確認することが主たる目的となる場合が多く、確立されている治療法を示しているものではありません。参加を検討する際には、臨床試験のリスクとベネフィットをよく理解してください。宜しければ、「もっと知ってほしい薬の開発と臨床試験のこと」をご参照ください。 ・その他、「臨床試験記載のルールについて」をご確認ください。 初回作成:可知 健太
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