目次
はじめに
本治験ではミスマッチ修復異常を認める直腸がんと診断された方を対象としたニボルマブによる投薬治療の効果・安全性を確認いたします。 切除可能な直腸がんと診断された場合、ミスマッチ修復異常の有無に関わらず、化学放射線療法(抗がん剤と放射線の併用治療)を行い、2-3ヶ月程度の経過観察の後に手術治療を行うのが世界的に標準的な治療となります。手術治療の後に全身状態が良好であれば、さらに、術後補助化学療法(手術のあとに行う、再発の可能性を下げるための抗がん剤治療)をおすすめすることになります。 本試験はミスマッチ修復異常を認める直腸がんと診断された方を対象として、ニボルマブ投与による治療効果や安全性について確認するだけでなく、直腸を切除せずに、臓器温存を図ることを目的としています。 治験参加にはメリット、デメリットがありますので、十分に先生とご相談していただき、ご納得の上でご参加ください。 お問い合わせはコチラ 医療従事者の方はコチラ本治験の参加条件
・切除可能な直腸がんであると診断されている方 ・ミスマッチ修復異常(dMMR/MSI-H)があると診断されている方 ・18歳以上である方 ・過去に直腸がんに対する放射線治療を実施していない方 ・過去に免疫チェックポイント阻害薬の治療を実施していない方 ・妊娠されている方や授乳中の方の参加はできません。また、治験中に避妊することに同意していただく必要があります。 この他にも細かな条件がありますので、詳細はお問い合わせ時にご確認ください。 お問い合わせはコチラ本治験で使用するお薬について
今回の治験で使用する治験薬(ニボルマブ)は、免疫チェックポイント阻害薬の一種である抗PD-1抗体という生物製剤であり、我が国でも進行性の悪性黒色腫および非小細胞肺がんなどの複数のがん腫を対象として、厚生労働省の承認を得ています。免疫細胞ががん細胞を攻撃する際に、免疫細胞上のPD-1と呼ばれるタンパク質とがん細胞上のPD-L1というタンパク質が結合することにより、免疫システムにブレーキをかけてしまう仕組みが存在し、これを免疫チェックポイントといいます。ニボルマブは、免疫細胞上のPD-1に結合することにより、免疫システムへのブレーキをかけないようにする薬剤となります。 ミスマッチ修復異常を持っている根治切除不能な直腸がんの中でも、切除不能と診断された患者さんに対しては、ニボルマブや類似の抗PD-1抗体薬であるペムブロリズマブが承認されていますが、切除可能と診断された直腸がんにおけるニボルマブの有効性はまだ十分にわかっていません。 お問い合わせはコチラ本治験のデザイン
本治験では、図1のように、14日間(2週間)を1コースとして、ニボルマブの投与を最大24回行うニボルマブ単独療法を行い、その後の経過を、治験に参加されてから2年間経過するまで観察(NOM(Non-operative management))します。 図1.治療スケジュール
実施医療機関所在地(2月13日更新)
治験実施医療機関の所在地は、以下の通りとなります。 ・北海道札幌市 ・宮城県仙台市 ・千葉県柏市 ・東京都中央区 ・東京都江東区 ・神奈川県横浜市 ・静岡県駿東郡 ・新潟県新潟市 ・岐阜県岐阜市 ・大阪市中央区 ・岡山県倉敷市 ・福岡県福岡市 ※上記の医療機関は、がんセンターや大学等です。 ※実際の治験実施医療機関名は参加の可能性がある患者さんにお伝えします。 ※治験審査委員会の承認状況と実際の募集状況により記載は変更されます。治験に参加した場合の費用負担
治験薬(ニボルマブ)のみ、この治験薬を開発している小野薬品工業株式会社から無償提供されます。 しかし、検査代や治験薬以外の薬代は全て保険診療の扱いとなります。そして、交通費や宿泊費、食費などは全てご自身のご負担となります。 また、検査の結果によっては、本治験に登録できないこともありますのでご了承ください。お問い合わせ先
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