「治療方法が複数あり、その選択に悩まれたことはありますか?」オンコロ・ワンクエスチョンvol.21


  • [公開日]2024.05.08
  • [最終更新日]2024.05.08

オンコロLINEの友だちを対象に、がん患者さんやご家族の方などのご意見・お考えを共有したり、がんについて学べる1問クエスチョンのオンコロ・ワンクエスチョン!
その結果と解説をがん情報サイト「オンコロ」にて公開しています!
オンコロ・ワンクエスチョンの一覧

質問

「治療方法が複数あり、その選択に悩まれたことはありますか?」

結果・解説

近年がん治療において、治療法が新たに確立されるなど治療の選択肢が広がっております。
オンコロ・ワンクエスチョンにご回答いただいた方のうち、治療法を複数提示された際にその選択に悩まれた方が約2/3という結果になりましたように、治療の選択肢が複数あることで迷われることもあるのではないでしょうか。

どの治療を選ぶのか考える際には「シェアード・ディシジョン・メイキング(共有意思決定・SDM)」が重要となります。
具体的には、医療者と患者さんが方針や治療内容についてよく話し合い、患者さんの価値観やライフスタイルなども踏まえ、最適な治療法を両者が納得して選ぶことです。
シェアード・ディシジョン・メイキングは近年重要視されており、2023年9月の学会でも取り上げられました。
▼学会記事:「患者と医師の協働意思決定を支えるガイドライン作成を目指して:HBOCの例から学ぶ」

シェアード・ディシジョン・メイキングを実行するためにも、まず正しく医療情報を理解し、患者さんご自身が何を大事にしたいのかという価値観やライフスタイル、好みをはっきりさせておくことが必要となります。

①正しく医療情報を理解するにあたって
治療などの医療行為を受ける前には、医療者から必ず説明があります。
複数の治療法が提示された時にも、それぞれのメリット・デメリットを医療者から確認することで、ご自身が大事にされたい観点からどちらがより最適なのか整理できるかと思います。
その際に分からないこと・不安なことがありましたら、遠慮なく医療者にご確認ください。
しっかりと互いに情報共有を行うことがシェアード・ディシジョン・メイキングに繋がります。
医師とのコミュニケーションの重要性について_オンコロ・ワンクエスチョンvol.20

②患者さんご自身が大事にされたいことへの理解にあたって
がんは「治療が終われば終了」ではなく、その後も定期的な通院が必要となるケースが多いため、価値観やライフスタイルなどに合わせて考えることがとても重要になります。
しかし、治療の選択にあたって何を大事にされたいのか、すぐに答えるのは難しいかと思います。
そのような意思決定を支援するツールとして「オタワ意思決定ガイド」や、お悩みをご相談いただけるがん相談支援センターがございますので、是非ご利用ください。
オタワ意思決定ガイド(個人用)とは?

最後に、治療の選択にあたって、ご自身で治療法を調べることもあるかと思います。
その中で、情報の信頼性に迷われた際にはオンコロ・ワンクエスチョンvol.16で解説している「情報のかちもない」の5項目をご参照いただければ幸いです。
情報の信頼性の判断方法_オンコロ・ワンクエスチョンvol.16

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