「プライバシー情報マネジメントシステム」認証取得のお知らせ

悲しいエピソードを1つでも減らすために…「寄り添い方」に関するアンケート調査の集計結果を発表-がんチャレンジャー-


  • [公開日]2021.06.09
  • [最終更新日]2021.06.09

一般社団法人がんチャレンジャーは2021年6月、「寄り添い方」に関するアンケート(がん罹患経験者対象)調査(協力:一般社団法人キャンサーペアレンツ)の集計結果を発表しました。

この調査は、がんチャレンジャーの代表理事である花木裕介さんご自身の経験や2020年5月に制作・無料配布を開始した『がん罹患者にかかわる方必携「寄り添い方」ハンドブック』に多数の申し込みがあったことから、がん患者にかかわるさまざまな人々にとって、寄り添い方は大きな関心ごとになっていると捉え、その全体像の把握、実情・求めることを集約することで今後がん患者に関わる人のヒントを収集することを目的に実施されました。

※調査結果はこちらからご確認いただけます
「寄り添い方」に関するアンケート(がん罹患経験者対象)調査集計結果

今回オンコロでは本調査の主催者である花木さんに、調査背景や印象に残った回答内容、今後の活動についてお話しを伺いました。

Q.この調査を実施しようと思った背景を教えて下さい

私は、自身の2017年からのがん罹患(中咽頭がん)および治療(標準治療)経験を通じて、他者のかかわりによって励まされ、一方で傷ついた経験を持っています。こうした経験を踏まえ、社団法人設立後、2020年5月に『がん罹患者にかかわる方必携「寄り添い方」ハンドブック』を作成し、無料配布を始めたところ、企業、健保組合、医療機関、患者団体および個人などから約1年間で6,000部超(プラスPDFファイル希望者多数)のお申し込みがありました。

このような背景から、がん罹患者にかかわるさまざまな方々にとって、「寄り添い」は大きな関心ごとになっていることがうかがえましたが、一方、実際のがん罹患者側のヒアリングは十分にできていないと感じていたことから、自身も会員であるキャンサーペアレンツ様のご協力を得て、今回の企画を実施するに至りました。

Q.「うれしかったかかわり」の回答で、最も印象に残ったものはどのようなものでしょうか?

いずれも大変心温まるエピソードばかりですが、強いて上げると、p.11の「夫はずっと側にいて私の気持ちに寄り添ってくれた。脱毛前には一緒に坊主にもなってくれた。気持ちがだいぶ落ち着いた」でしょうか。

抗がん剤の影響で髪が抜けてしまった奥様の心境を察して、ご主人自身も坊主頭にされたということで、奥様にとっては「一緒に治療に臨んでくれている」と感じられ、心強かったのではないでしょうか。


(画像は調査報告書より)

 

Q.逆に、「つらかったかかわり」の回答で、最も印象に残ったものはどのようなものでしょうか?

こちらもやはりいずれも胸の痛むようなエピソードばかりですが、p.42の「同僚が私は検診に行ってまだ大丈夫だったーと言っていた。いいなーと羨ましく思った」が特に気になりました。私も罹患後に、友人などに「検診は行っておいたほうが良いよ」と伝えていましたが、こちらがそう言ってもいないのに、向こうから「大丈夫だったー」と言われていたら「自分は何かいけないことをしたんだろうか…」といった気持ちを抱いていただろうなと思います。

(画像は調査報告書より)

 

Q.調査を実施する前の予想と調査結果の間に、良い意味でも悪い意味でもズレはありましたか?

ズレと言うのはあまりありませんでした。どちらかと言うと、ある程度仮説としてもっていたことが結果として出てきた印象です。「罹患者はうれしいかかわりの反面、つらいかかわりもそれなりに受けているだろう」「本当に求めているものは、罹患者主体のかかわりであり、傾聴や共感、適度な距離感などが必要」など。このあたりは実際に、「『寄り添い方』ハンドブック」でも訴えてきました。

1つだけ言えるのは、辛いかかわりの事例のなかには、想像以上にきついものも多々あったということ。「がんに罹患した人の前でどうしてこういうことが平気で言えるんだろう?」と、ズレと言うよりも悲しい気持ちになりました。

Q.この調査結果を受け、がんチャレンジャーとしてどのような活動を行っていきたいですか?

やはり上記のつらかったかかわりのような悲しいエピソードを1つでも減らしていけるよう、引き続き、「寄り添い方」ハンドブックYouTube番組(「寄り添い方」体験談)などを普及させていき、罹患者にかかわる多くの方に、情報提供をしていきたいです。

Q.最後にオンコロ読者にメッセージをお願いします。

読者の方の中には、サバイバーの方も多いと思うのですが、つらいかかわりをされているのは皆さまだけではありません。多くの仲間もそういった経験をし、またなんとか乗り越えようとされています。ぜひ、そのことを知っていただきたく、皆様にも「寄り添い方」ハンドブックやYouTube番組(「寄り添い方」体験談)を観ていただけたらうれしいです。

■関連リンク
・がんチャレンジャー 「寄り添い方」に関するアンケート(がん罹患経験者対象)調査集計結果
・オンコロ 【中咽頭がん体験談】ステージⅣからのチャレンジ(花木さん体験談)
・オンコロ がん罹患し復職した、とある子育てがんサバイバーのお金の話(花木さんインタビュー)

×

リサーチのお願い