水曜日になってしまいましたが、火曜日担当のカチです。 今週金曜日がグランドオープンです。 第一弾として肺がん、大腸がん、胃がん、乳がん、前立腺がんのJAPIC、clinical trials.govにて公開されている臨床試験情報を紹介するのが目標ですが、18本作成しました。 これらのがん腫では40本程度の試験が実施されていますので、やっと折り返し付近ですね。。。がんばります。

 さて、先週(前の記事はコチラ)は放射線のことを少しお話しました。 がん細胞は細胞分裂が非常に活発であるため放射線によってダメージを受けやすいってことで終わりにしたと思います。 今日は、放射線治療について少し解説しますね。

 細胞や組織にはこれ以上の放射線を当てるとダメージを受けるという線量がそれぞれわかっており、がん細胞の方が正常細胞の方よりも少ない線量によってダメージを与えることができることを利用してます。 放射線にはX線、ガンマ線や陽子線など様々な種類がありますが、多くの治療で使用されるのはX線です。
 X線とは何ぞやというと、原子の説明から入らなければなりませんので詳細は割愛しますが、要するに放射能が付加された原子が元に戻る際に発生するエネルギー波のことを言います。

 欠点としては、まっすぐ飛ばないことと、カラダに入った直後からパワーを発揮してしまうので、少なからず正常細胞へダメージが生じてしまうことです。副作用が懸念されるということですね。
 また、X線は酸素の存在で増強する特徴がありますが(酸素効果といいます)、固形がんの場合は腫瘍の中心側では酸素濃度が薄くなるため効果が弱まってしまいます。腫瘍の中心側では細胞分裂が活発化していないたのも効果が弱くなる一因です。そのため、放射線治療は何回にもわけて行うことになります。
 一方、最近、重粒子線治療という治療法をよく耳にします。
 重粒子とは原子の中では水素原子の次に軽い「ヘリウム原子」よりも重い粒子のことをいいます。
 重粒子線治療では、非常に高価且つ大きな装置で炭素イオンを発生させて、飛ばすのです。重粒子は発生させるのも飛ばすのも大変ってことです。それだけX線よりも強力であり、細胞分裂が活発ではない細胞も破壊するパワーがあることになります。 そうなると副作用が心配になりますよね? しかしながら、問題ありません。 重粒子線はまっすぐで飛び、カラダに入ってから一定距離進んでからパワーを発揮するからです。
 
 どの程度、進んでからパワーを発揮するかは計算するとわかるため、パワーを発揮するところが腫瘍であるようにコンピューターで調整します。まさに最新技術って感じですね。 ただ、重粒子線にもデメリットがあります。新しい技術のためにエビデンス(実績)が構築されていないことと、医療費が高いということです。 先進医療として認められていますが、自己負担で約300万円もかかります。

 では、また来週。 (一応、スライド一枚作ってみました。参考にしてください) カチ


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