この調査は、2018年6月18日~26日の期間で、現在治療中もしくは治療終了1年未満の進行・再発非小細胞肺がん患者さんを対象として、がん情報サイト「オンコロ」上で募集をし、実施したものです。
今回、合計110名の患者さんにご協力いただきました。誠にありがとうございます。
回答結果のとりまとめを行いましたので、調査レポートの公開いたします。
調査結果のポイント
・患者さんが薬剤治療にもっとも期待していることは、薬剤の効果が長く続くことである。 ・初めて薬剤治療を開始する際には、「副作用が辛くないか(88%)」「効果が長続きするか(86%)」という治療に対する不安が大きい。 ・初めて薬剤治療を開始する際には、治療回数や副作用による「周りの人に負担(81%)」「仕事や家事等の『出来ること』が制限(79%)」という生活の変化に対する不安を感じている割合が大きい。 ・治療中、95%の患者さんが「検査で異常がなかったとき」に安心している。 ・治療中、大切にしていることは「変わらない生活」や「普段どおり過ごす」の回答が多かった ・避けたい副作用としては、「吐き気/嘔吐(30%)」、「脱毛(24%)」が上位に挙げられた。本調査監修:中川和彦先生(近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門 主任教授)のコメント
「今回の調査によって、進行・再発非小細胞肺がんの患者さんは、効果と忍容性をより長く維持できる治療を求めていることを確認できました。肺がんと診断された方は、様々な不安を抱えながら、がん罹患前の生活をできる限り維持したいと強く思っています。このため、最初の治療が患者さんの望む形で成功することが、その後の生活の基盤を作る上で非常に重要な経験となります。また、患者さん自身が納得いく治療を選択することは、医療従事者との信頼関係の構築にもつながるため、結果として治療の質が上がることが期待されます。」調査結果概要
1.薬剤治療にもっとも期待していることについて 患者さんが薬剤治療にもっとも期待することは「薬剤の効果が長く続くこと(86%)」である。これは「副作用による負担が少ないこと(11%)」を大きく上回る結果であった。 2.初めて薬剤治療を開始する際の治療に対する不安につい 初めて薬剤治療を開始する際、ほとんどの患者さんが「副作用が辛くないか(88%)」「効果が長続きするか(86%)」という効果の持続性と忍容性に不安を感じており、「治療費(56%)」や「通院回数・時間等(54%)」よりも割合が大きかった。 3.初めて薬剤治療を開始する際の生活の変化に対する不安について 初めて薬剤治療を開始する際の生活の変化に対する不安は、「周りの人に負担(81%)」「仕事や家事等の『出来ること』が制限(79%)」「自分が病気であることを常に考えさせられるというストレス(73%)」「治療費用による生活が圧迫(64%)」とどれも高いが、特に、治療回数や副作用による制限や治療などの様々な要因による他人への迷惑に不安を感じている割合が大きい。 4.治療中に安心することについて 患者さんが治療中に安心することについて、「検査で異常がなかったとき(95%)」がもっとも高く、「薬の効果を実感できたとき(77%)」「副作用を感じられないとき(70%)」と治療に関連することがつづいた。 5.避けたい副作用について 患者さんが避けたい副作用は、「吐き気/嘔吐(30%)」「脱毛(24%)」が上位に挙げられた。 6.治療中に大切にしていることについて 患者さんが治療中の日常生活について大切にしていることを自由回答形式で答えた結果、「変わらない生活を過ごす(34名)」「食事/体調管理/適度な運動(24名)」など生活スタイル面に関する回答と、「前向きな気持ちを持つ/明るく過ごす(13名)」「ストレスとためない/リラックスする(7名)」など感情面に関する回答に大別されたが、がん患者さんはがん罹患前とかわらない生活スタイルと感情の維持を心がけることを大切にしていた。 ■詳細な調査レポートの内容はコチラ※PDFファイルとなります。
なお、本調査結果は非小細胞肺がん患者さんの声をより多くの方へ知ってもらう目的でプレスリリースを行っております。
■2018年8月8日プレスリリースの内容はコチラ
※(株)クロエのHPへ移動します。
■本調査の募集ページについて
募集ページ 進行性非小細胞肺がん患者さんを対象としたアンケート調査にご協力ください