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信頼できる医師の言葉を支えに、慢性骨髄性白血病とともに生きる変わらない日常

[公開日] 2026.08.31[最終更新日] 2026.08.24

写真はイメージです。(AIによる生成)
プロフィール お名前:みきみささん(ニックネーム) 年代:60代 性別:男性 家族構成:妻と子ども3人との5人暮らし 仕事:会社員 がんの種類:慢性骨髄性白血病 診断年:2024年 現在の居住地:神奈川県
※本体験談は、患者さん個人の経験に基づくものです。治療の経過や副作用には個人差があります。オンコロマイストーリー含め、ネット上の情報には、進行や再発といった厳しい闘病を経験された方の発信が多く残る傾向がありますが、実際には再発なく平穏に過ごされている方も数多くいらっしゃいます。情報の一つとして受け止め、治療方針の決定の際には、必ず主治医や医療従事者にご相談ください。 2024年、みきみささんは高血圧の定期検査を機に慢性骨髄性白血病と診断されました。医師の「今は良い薬がある」という言葉に救われ、前向きに治療を開始。副作用による薬の変更を乗り越え、主治医と信頼関係を築きながら現在も変わらない日常を送るみきみささんに、診断の経緯や治療への向き合い方についてお話しいただきました。

高血圧の検査で見つかった白血球の異常値

私は10年ほど前から高血圧の治療のため、大学病院に定期的に通院していました。その際に「血液検査もした方がいい」と言われました。そのため、定期的に血液検査を行っていましたが、過去に何度か白血球の数値が10,000/μLを超えていたことがありました。具体的には2022年の11月や、直近の2024年の5月にも10,000/μLを超えていたのですが、そのときは担当の医師から特に何も指摘されず、私自身も全く気に留めていませんでした。 しかし、2024年11月に受けた定期検査で、白血球の数値が20,000/μLを超えたとき、血液検査の結果を見た看護師の方が診察前に心配して私の所に来てくれました。その後の診察では、長く診てくれていた主治医から「ちょっと数値がおかしい。ここでは詳しい血液の検査ができないので、すぐに紹介状を書きます」と告げられました。このように、医師も看護師も親身になって私の心配をしてくれることがありがたく、医療従事者の患者に対する接し方も病院選びで大切だと感じました。 ちょうどその日は、白内障の治療のために別の病院の眼科を受診する予定が入っていました。そのことを先生に伝えると、「それなら、そこの病院には血液内科もあるから、眼科のついでに診てもらえるように紹介状を書きます」と手配をしてくれました。その足で病院へ向かい、眼科の受診とは別に血液内科で血液検査を受けました。詳しい結果は、2週間後になるとのことでした。

慢性骨髄性白血病の可能性と不安を払拭した医師の一言

2週間後、検査(染色体や遺伝子の検査)の結果を聞きました。医師からは「9番と22番の染色体が入れ替わっており、慢性骨髄性白血病でしょう」と診断されました。初めて「白血病」という言葉を聞いたときは、「ん?白血病なの?」と一瞬戸惑いました。自覚症状もなく、自分が血液のがんになるなどとは少しも考えていなかったからです。 しかし、血液内科の医師は、診断を告げた直後に「今は良い薬があるから、全然普通に生活できるし問題ありませんよ」とはっきりと言ってくれました。このひと言があったおかげで、私は過度な不安を抱くことなく、「今は薬でなんとかなる病気なんだな」と冷静に受け止めることができました。 ただ、その医師からは「ここでは継続した治療ができないので、通いやすい病院を紹介します」と言われました。3つの候補の病院を提示され、その中から自宅から通いやすい市民病院を選びました。

自ら調べて得た安心感

市民病院の血液内科を受診しようと予約の電話を入れたのですが、非常に混雑しており、初診の予約が取れたのは2025年の1月下旬でした。診断が下ってから約2か月の待機期間が発生することになりました。 通常であれば、がんの診断を受けてから2か月も待たされるのは不安になるかもしれませんが、私は全く焦りませんでした。市民病院への紹介状を書いてくれた医師から「今は薬があるから大丈夫」と聞いていたことと、自分自身でインターネットを使って病気についてしっかりと調べていたからです。 ネットで調べてみると、慢性骨髄性白血病には大きく分けて「慢性期」「移行期」「急性期(急性転化期)」の3つの段階があることがわかりました。また、慢性期から次の段階へ進行するまでには通常3年から5年ほどかかるという情報も目にしました。私は幸いにも一番初期の慢性期で見つけてもらえたため、「それなら2か月くらい待っても急に悪くなることはないだろう」と考え、落ち着いて初診の日を待つことができました。

副作用により立て続けに分子標的薬を変更

2025年1月下旬に市民病院を初めて受診し、改めて血液検査を行いました。2月中旬の診察で「やはり慢性骨髄性白血病で間違いないので、確定のために骨髄検査をしましょう」と言われ、骨髄検査(マルク)を受けて最終的な確定診断となりました。市民病院の主治医からも「薬物治療をしましょう」と提案され、私の治療がスタートしました。 最初に処方されたのはスプリセルという分子標的薬でした。この薬を飲んでしばらくは順調でしたが、胸水という副作用が出てしまいました。普通に歩くだけでも胸が苦しくなるような症状が現れたため、主治医に相談し、薬を変更することになりました。 2番目に試したのはセムブリックスという薬でした。これは副作用が少ないということでしたが、私には全く体質が合いませんでした。飲み始めて1週間ほどで全身に強い痒みが出てしまったのです。このときもすぐに主治医に報告し、わずか2週間で服用を中止しました。 主治医は薬を変えた際、1〜2週間後に必ず診察を入れて副作用がどうなっているかを確認してくれたため、迅速に対応してもらうことができました。そして現在、3番目の薬としてボシュリフという薬を服用しています。

楽しみは月に1回のライブ鑑賞

現在服用しているボシュリフの副作用として、下痢の症状があります。事前に調べて8〜9割の人が下痢になると知っていましたが、実際に私もお腹の不調を感じています。 ただ、不思議なことに、オフィスに出社して仕事をしている時間帯や、通勤中の電車などでは下痢にならないのです。家に帰ってからや休みの日の夜中などに突然お腹が痛くなり、トイレに駆け込むというパターンが多いです。下痢止めの薬も処方してもらっており、お守り代わりに持ち歩いてはいますが、よほどひどいとき以外は飲まずに過ごせています。 私は現在もオフィスに出社して会社員として働いています。薬の副作用による多少の不便さはあるものの、仕事に大きな支障はありません。また、月に1回ほどのペースで、好きなアーティストやそのバックボーカルの方のライブにも通い続けています。ライブなど大切な予定がある日は、下痢のタイミングが被らないように工夫しています。 もちろん、薬の飲み忘れには注意しており、医師から「飲み忘れたからといって、2日分を1度に飲むのは絶対にダメです」と指導されたことはしっかりと守っています。

がん患者という意識がない「変わらない日常」

私は現在、自分が「がん患者」という意識をほとんど持たずに生活しています。薬を飲むときくらいしか病気のことを意識しませんし、元々飲んでいた高血圧の薬に加えて、薬が1つ増えた程度の感覚です。家族も普段と変わらない私の様子を見ているため、特別な心配はしていません。 また、姉や友人には病気のことを伝えていません。過剰に心配されるのも面倒ですし、伝える必要性を感じないからです。さらに、経済的な不安がないことも、心の余裕につながっています。私は、がん特約付きの生命保険に加入していたため、高額な薬代などの治療費がかかっても、家計への大きな影響は免れています。

不安を解消する主治医とのコミュニケーション

このように普段と変わらない生活が送れているのは、主治医の先生との率直なコミュニケーションのおかげだと感じています。市民病院での最初の診察のとき、私は一番心配だった「髪の毛は抜けるんですか?」という質問をストレートにぶつけました。先生が「抜けませんよ」と即答してくれたことで、大きな安心感を得ることができました。また、「お酒は飲んでいいですか?」と聞いたときも、「大丈夫です。ダメなときは私から言いますから」と明確に答えてくれました。さらに「急性期に進行することはあるのか」と不安なことをズバズバ聞いたときも、「あるけれど、経過を見ながらそのときは薬を変えれば大丈夫です」と的確に答えてくれました。 私は気になることがあれば遠慮せずに主治医に聞き、胸水や痒みなどの副作用が出たときもすぐに伝えてきました。先生もそれに対してすぐに薬を変えるなど、柔軟に対応してくれます。こうした積み重ねが、現在の大きな安心感と信頼関係につながっています。

休薬への期待を胸に焦らず待つ

現在の一番の関心事は、このボシュリフをいつまで飲み続けなければならないかということです。がんのセミナーなどに参加して自分なりに勉強した結果、ある一定の基準値まで数値が下がって安定すれば、治療(服薬)をやめてみるという選択ができる可能性があり、その研究が進んでいることを知りました。私自身もそのことに大きな期待を寄せています。 ただ、この休薬の可能性については、まだ主治医には相談していません。私の数値がまだその基準に達していないため、起こってもいない状況を今から期待して聞くのは時期尚早だと考えているからです。幸い、今は薬を飲みながらでも特に問題なく生活できています。先のことを焦るのではなく、「そのときが来たら考えればいい」とゆったりと構えながら、日々の変わらない日常を楽しんでいきたいと思っています。

今、がんと向き合っている方へのメッセージ

今、がん治療をしている方にお伝えしたいことがあります。 気になることは遠慮せずに主治医に相談してください 病気や治療について不安なことがあれば、まずは主治医の先生に聞き、疑問を解消することが一番大切です。私は髪の毛が抜けるかどうかが一番の心配事でしたが、最初の診察で質問し、「抜けない」と聞いてとても安心しました。副作用が出たときも、我慢せずに伝えてすぐに対処してもらうことで、生活の質を落とさずに治療を続けることができます。 自分で正しい情報を調べることも大切です 医師の説明をより深く理解し、信頼関係を築くためには、自分自身である程度の知識を持っておくことも役立ちます。私は病気と診断された後、インターネットや会社の健康保険のサイトで調べたり、がんのセミナーに参加したりして情報を集めました。ある程度の知識を持った上で先生と話すことで、より納得して治療に進むことができると思います。

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