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肺がんステージ1A2、「がんかも」から始まった早期発見と治療で取り戻した日常

[公開日] 2026.05.08[最終更新日] 2026.04.30

写真はイメージです。(AIによる生成)
プロフィール ・お名前:やまびこさん(ニックネーム) ・年代:50代 ・性別:女性 ・家族構成:母と2人暮らし ・仕事:会社員 ・がんの種類:肺がん ・診断時ステージ:ステージ1A2 ・診断年:2024年 ・現在の居住地:埼玉県
※本体験談は、患者さん個人の経験に基づくものです。治療の経過や副作用、生活への影響には、個人差があります。医療的な判断や治療方針の決定の際には、必ず医師・医療従事者にご相談ください。 2024年の人間ドックをきっかけに、肺に影が見つかったやまびこさん。当初は数か月ごとの経過観察を行っていましたが、病変のわずかな増大が確認されたことから、手術による治療を決断しました。左肺の上葉を切除する手術を経て、肺がんステージ1A2と診断されました。現在は経過観察を続けながら、以前と変わらない日常生活を送っています。がんの発見から診断、手術、そして現在の体調管理に至るまでの経緯をお話しいただきました。

人間ドックで指摘された肺の影

2024年の2月末、勤務先の制度を利用して人間ドックを受診しました。50代という年齢もあり、毎年欠かさず受けていた検査です。その際の胸部レントゲン検査で、医師から「肺に影がある」と指摘を受けました。当日の問診では、画像を見ながら「読影の結果、影が見えます。ただ、現時点では確定的なことは言えません。後日届く検査結果に再検査の指示があったら、必ず精密検査を受けてください」と言われました。 自覚症状は全くありませんでした。咳が出ることも、息苦しさを感じることもなく、体調は至って良好でした。そのため、医師の言葉を聞いても「何かの間違いではないか」という思いが強く、深刻な事態だとは考えていませんでした。

迷いながらも始めた経過観察

3月下旬に届いた検査結果の書類には、やはり「呼吸器内科での再検査」という指示が記されていました。私は過去10年ほど同じ総合病院で人間ドックを受けていたため、データの蓄積があるその病院の呼吸器内科で、最初の精密検査としてCT検査を受けました。 CT画像を確認した呼吸器内科の医師からは「影は確かにありますが、はっきりとしたものではなく小さいものです」と言われました。この段階では、がんであると断定することはできず、3か月ごとにCT検査で経過を見るという方針が決まりました。 私はがんに対する知識が全くなく、肺がんにもさまざまな種類があることさえ知りませんでした。心のどこかで「がんのはずはない、何かの間違いであってほしい」と願う気持ちがあり、積極的に病気について調べることはしませんでした。ただ、正体のわからない影を抱えているという事実に、漠然とした不安だけが残りました。

「がんでなければいい」という気持ちと「はっきりさせたい」という気持ち

6月中旬、2回目のCT検査を受けました。結果は前回と変わらず、影の大きさに変化は見られませんでした。しかし、この時、内科の医師から「あなたはまだ若いので、一度手術をして調べてみますか」と提案されました。この段階の肺の影は、組織を直接取って調べない限り、良性か悪性かの確定診断がつかないという説明でした。 「手術をするかどうかを自分で決めなければならないのか」と戸惑う私に、医師は「私は内科医なので手術は担当しません。外科の先生の意見も聞いてみますか」と言い、同じ総合病院内の呼吸器外科を紹介してくれました。翌週、外科を受診して改めて画像を見てもらいましたが、呼吸器外科の医師も「小さすぎて現時点では手術の判断が難しい」という見解でした。結果として、再び3か月後の9月に検査を行うことになりました。 この「待ち」の期間中、私は複雑な心境でした。「がんでなければいい」という思いと、もしがんであれば早くはっきりさせてほしいという思いが交錯していました。それでも、日常生活に支障はなかったため、仕事に集中することで不安を紛らわせる日々が続きました。

PET検査を経て手術を決断

運命が変わったのは、9月24日の3回目のCT検査でした。画像を見た医師から「少し大きくなっています」と告げられました。それまで変化がなかった影が、少しだけ大きくなっていたのです。医師は「これ以上、3か月ごとの観察を続けるわけにはいかなくなりました」と話し、転移の有無を確認するためにPET検査を受けるよう指示しました。 その総合病院にはPETの検査機器がなかったため、紹介された別の病院で検査を受けました。9月末に検査を行い、その結果を持って10月上旬に再び元の病院を訪れました。診察室に入ると、医師は開口一番「手術をしましょう」と言いました。PET検査の結果から、悪性の可能性が高いという判断でした。 医師は「いつにしますか。この日なら空いています」と、具体的な日程を提示しました。私は「考えても仕方がない、手術が必要なら早く済ませてしまいたい」と考え、その場で10月30日に手術を受けることを決めました。

左肺の上葉切除手術とその後の経過

手術の内容は、左肺の上葉を切除する左上葉切除術でした。手術中に迅速病理診断を行い、もし悪性でなければ切除範囲を最小限に留めるが、悪性であれば予定通り左上葉を切除するという方針でした。 10月30日、全身麻酔での手術が行われました。麻酔から覚めた後、母から「悪性だったみたいよ」と聞かされました。自分でも手術室にある時計を確認したところ、予定よりも時間がかかっていたため、「ああ、やはり肺を大きく取ったのだな」とわかりました。肺の1/5を失ったことになりますが、その時は無事に手術が終わった安堵感の方が強かったです。 入院中は、看護師さんから「できるだけ歩いたほうがいい」と言われ、リハビリのために病棟内を散歩していました。幸い、回復は順調で、予定通り退院することができました。正確な病理診断の結果は、退院後の11月19日の外来で告げられました。診断は肺腺がん、ステージは1A2でした。リンパ節への転移はなく、追加の放射線治療や化学療法は不要で、経過観察のみで済むことになりました。

術後の回復と体力の維持

術後しばらくは、左胸の下から背中にかけて走る肋間神経痛に悩まされました。腕を振って歩くと痛みがあり、深い呼吸をすると響くような感覚がありました。しかし、リモートワーク中心の仕事だったため、術後2か月ほどは自宅で無理のない範囲で業務に復帰することができました。現在は月に数回出社することもありますが、日常生活に大きな支障はありません。 私が比較的早く回復できたのは、がんがわかる前から続けていたパーソナルトレーニングのおかげかもしれません。コロナ禍で体重が増えてしまったことをきっかけに、3年ほど前から週に一度、筋トレの指導を受けていました。術後は一時休みましたが、体力が戻ってからは再開し、今では仕事の前後にウォーキングを行うなど、以前よりも積極的に体を動かすようになり、私自身も初めは不安でしたが、少しずつ「大丈夫かも?」と思えるようになりました。 主治医からも「肺機能が非常に良い」と驚かれることがあります。肺の一部を失ったとはいえ、適切なリハビリと運動を続けることで、以前と変わらない生活が送れることを実感しています。

友人から学んだ早期発見の重要性

今回、私が躊躇なく再検査を受け、手術に踏み切ることができた背景には、同い年の友人の存在がありました。数年前、彼女は子宮頸がんを経験しました。彼女も人間ドックで再検査の通知を受け取っていましたが、仕事の忙しさから再検査を先延ばしにしてしまったのです。結果として、彼女は手術だけでなく、髪が抜けるような抗がん剤治療を経験することになりました。 彼女は私に「要再検査の通知が来たら、どんなに忙しくてもすぐに検査を受けに行って」と何度も言っていました。彼女のつらい闘病生活を間近で見ていたからこそ、私は「早期発見、早期治療」の重みをわかっていました。もし彼女の助言がなければ、私も「自分は大丈夫だろう」と過信して、発見が遅れていたかもしれません。 彼女は今、5年が経過して寛解に近い状態になり、元気に過ごしています。時折、2人で会って「がん友」として近況を報告し合っています。彼女の存在は、病気を乗り越える上での大きな心の支えとなりました。

がん経験者として生きる現在

現在は3か月ごとに定期検査を受けています。検査の前はやはり不安になりますが、万一再発したとしても、早期に見つかるに越したことはないと思っています。肺がんの治療は日々進歩しており、もし再発したとしても、早く見つければ打てる手はあると考えているからです。 以前の私は、病気を抱えている人の気持ちを本当の意味で理解できていなかったように思います。自分が健康であったため、どこか他人事のように捉えていました。しかし、自分ががんを経験し、SNSやチャットグループで同じ病気の方々の言葉に触れることで、意識が変わりました。ステージが進んで厳しい治療を続けている方々の話を聞くと、私のように手術だけで済んだのは、本当に幸運だったのだと痛感します。 一方で、周囲から「ステージ1で良かったね」と言われることに、複雑な思いを抱くこともあります。がんに「良い」ということは決してありません。それでも、周囲の気遣いを優しさとして受け止め、自分自身の体と向き合いながら生きていこうと思っています。

これからがんと向き合う方へのメッセージ

今、がん治療をしている方にお伝えしたいことがあります。 定期的な検査を継続してください がんと向き合う上で、最も大切なのは現状を把握し続けることです。再検査や経過観察の通知が来た際は、決して放置せず、速やかに受診してください。私の場合は、毎年の人間ドックと、その後の3か月ごとの観察を欠かさなかったことで、早期に処置を終えることができました。継続的な検査は、自分の命を守るための最も確実な手段です。 体を動かす習慣を大切にしてください 治療や手術で体力が落ちることもありますが、無理のない範囲で体を動かすことをお勧めします。私は術前から続けていた筋トレや、術後のウォーキングによって、回復を早めることができました。運動は体力を戻すだけでなく、気分の落ち込みを防ぎ、前向きな気持ちにさせてくれます。まずは数分の散歩からでも、自分のペースで始めてみてください。 正しい情報と仲間の存在を支えにしてください 病気について一人で悩みすぎず、信頼できる医師の言葉や、同じ経験を持つ人たちの話に耳を傾けてみてください。私は友人の助言やSNSなどの情報から多くの勇気をもらいました。自分の状態を正しく理解し、必要以上に恐れず、適切な治療を選択していくことが、納得のいく闘病生活につながると信じています。
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