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乳がんになっても変わらない、友人と過ごす何気ない時間や日常を楽しむ自分らしい生き方

[公開日] 2026.04.03[最終更新日] 2026.03.26

写真はイメージです。(AIによる生成)
プロフィール お名前:てるみさん(ニックネーム) 年代:50代 性別:女性 家族構成:夫と2人暮らし(子どもは独立) 仕事:専業主婦 がんの種類:乳がん 診断時ステージ:2A 診断年:2017年 現在の居住地:東京都
※本体験談は、患者さん個人の経験に基づくものです。治療の経過や副作用、生活への影響には、個人差があります。医療的な判断や治療方針の決定の際には、必ず医師・医療従事者にご相談ください。 2017年、てるみさんは毎年受けていた検診をきっかけに乳がんが判明。専業主婦として平穏な日々を送っていた中で、突然突きつけられた診断でした。当初はステージ1と思われましたが、手術後にステージ2Aとなり治療方針が大きく変更されました。抗がん剤治療への不安、副作用との向き合い方、そしてがんを経て見つけた新しい人生の楽しみについてお話しいただきました。

毎年受けていた乳がん検診で再検査の通知

私が乳がんの告知を受けたのは、2017年の10月のことでした。がんとわかるきっかけになったのは、毎年受けていた乳がん検診でした。その年はマンモグラフィーを受ける年で、検診を受けたところ「精密検査を受けてください」という通知が届きました。それまで、自分でしこりに気づくようなことは全くありませんでした。ですから、通知が来たときは驚きましたが、どこか他人事のような気もしていました。

通いやすいという理由から総合病院で精密検査

精密検査を受けるように言われましたが、どの病院に行けばいいのかわかりませんでした。そこで、家から通いやすいこと、そして何かあったときに安心だろうという理由で、自分で近くの総合病院を探しました。検診の結果を持って、その総合病院を受診しました。 総合病院では、改めてマンモグラフィーと超音波(エコー)検査を受けました。さらに、より詳しく調べるために、針生検という検査も行いました。少し太めの針を使って、2、3回組織を取ったのを覚えています。これらの画像検査と生検の結果、乳がんと診断されました。

告知を受けたときの驚きと戸惑い

医師から「乳がんです」と告げられたとき、私は非常に驚きました。私の親族にはがんになった人があまりいなかったので、自分もがんになることはないだろうと勝手に思い込んでいたのです。「まさか自分が」という気持ちが強く、最初は信じられませんでした。 サブタイプは、ホルモン陽性、HER2陰性でルミナルAでした。ステージについては、まだはっきりとはわかっていませんでしたが、がん自体が小さかったので、おそらくステージ1だろうという話でした。主治医からは、まずは乳房温存手術を行い、その後に放射線治療、あとはホルモン療法を10年ほど続ければ大丈夫だろうという、比較的見通しの明るい治療提案を受けました。そのため、告知のショックはありましたが、治療を受ければ良くなるだろうと、少し前向きな気持ちで手術に臨むことにしました。

手術後に変わったステージと治療方針

2017年の後半に手術を受けました。手術では、リンパ節への転移があるかどうかを調べるために、10個のリンパ節を切除して調べた結果、4個のリンパ節転移が見つかりました。この結果を受けてステージは2Aとなりました。 リンパ節転移が見つかったことで、治療方針も大きく変わりました。当初予定されていた放射線治療とホルモン療法に加えて、術後に抗がん剤治療が必要だと言われたのです。この抗がん剤治療をやるべきかどうか、主治医からは「てるみさんの場合、抗がん剤治療をやるかやらないかどちらの選択もあります。最終的には本人の意思で決めてください」と言われました。先生としては、「やった方がいいとは思うけれど、やらなくても大丈夫な可能性もある」というような判断が難しい説明でした。私は、突然の抗がん剤治療の提案に非常に戸惑いました。

抗がん剤治療への強い不安からセカンドオピニオン

私自身、抗がん剤に対しては非常に怖いイメージを持っていました。昔のドラマで見るような、激しい吐き気に襲われたり、髪の毛が抜けたりといった副作用が頭をよぎり、体に大きな負担がかかるのではないかと不安でした。また、主人の実家などからは「抗がん剤は体に悪いからやめた方がいいんじゃないか」というような意見もあり、どうするのが正解なのかわからなくなってしまいました。 このままでは自分で決断することができないと思い、セカンドオピニオンを受けることにしました。主治医からも、もしセカンドオピニオンを受けるならがん専門病院がいいのではないかと勧められたため、都内のがん専門病院へ紹介状を書いてもらいました。 セカンドオピニオンでは、私の検査データを詳しく見た上で、やはりがん専門病院の先生も「自分だったら抗がん剤をやった方がいいと思います」という意見でした。副作用についても、吐き気に関しては、今は良い薬があるから過度に心配しなくていいことや、髪の毛はどうしても抜けてしまうけれど、手足のしびれなどに対しては、氷で冷やすなどの対策もあるということを、具体的なデータとともに示してくれました。例えば、抗がん剤治療を行うことで、行わない場合と比べて再発率がどれくらい減るのかといった数字を提示され、それをどう捉えるか、という話をされました。主治医と同じ意見だったことで、やはり抗がん剤治療は必要なのだと納得することができ、治療を受ける決意が固まりました。

想像していたものとは違った抗がん剤治療の副作用

抗がん剤治療は、約6か月間にわたって行いました。まずはAC療法という治療を3か月、その後にドセタキセルの治療を3か月受けました。 実際に治療を受けてみると、あんなに怖がっていた副作用は、思ったほどではありませんでした。特に吐き気については、事前に主治医やセカンドオピニオンの先生から聞いていた通り、吐き気止めの薬が非常によく効き、一度も吐くことはありませんでした。もちろん、気持ち悪さはありましたが、生活ができないほどではありませんでした。 味覚障害の副作用は起こりました。AC療法のときは、紅茶がすごく苦く、変な味に感じられて飲めなくなってしまいました。料理をする際も、味付けがわからなくなり、困りました。ただ、これも抗がん剤治療が終わって2か月ほど経つと徐々に改善していきました。紅茶を飲んだ時、「苦くない」と思ったことを覚えています。

「これが終われば良くなる」という言葉が励みに

タキサン系の治療に変わってからは、むくみがひどくなりました。後半の頃には、1週間で4kgほど体重が増えるほどむくんでしまい、買い物に歩いていくのも息切れがして、非常にきつかった時期がありました。 抗がん剤治療中は、看護師さんが親身になってサポートしてくれました。点滴を受けている2時間ほどの間、よく様子を見に来てくれたり、話し相手になってくれたりしました。味覚障害や髪が抜けたときのシャンプーの仕方など、生活の中での困りごとについても相談に乗ってくれ、具体的なアドバイスをしてくれたのが非常にありがたかったです。「これが終われば良くなるから」という励ましの言葉にも、前向きな気持ちになれました。 抗がん剤治療後に、予定通り放射線治療も受けましたが、特につらい副作用ありませんでした。その後はホルモン療法を行いましたが、この治療もよく聞く更年期障害のようなホットフラッシュなどもありませんでした。診断から9年経ちますが、まだホルモン療法は継続中です。

周囲との関わりと情報の取捨選択

がんになったとき、私は病気のことを隠さずに周囲に伝えるようにしていました。隠していると、変に心配されたり、気を使われたりするのが嫌だったからです。また、伝えておくことで、もし誰かががんになったときに、私の経験が役に立つかもしれないという思いもありました。実際に、その後がんになった友人から連絡があり、相談に乗ることもありました。 ただ、がん患者さんの中には、絶対に誰にも言いたくないという人もいることも知りました。「かわいそうだと思われたくない」「大変ねと気を使われたくない」という気持ちも理解できます。また、人からかけられた言葉に傷ついたという話も聞きました。「思ったより元気そうで良かった」と言われたことに、「もっと苦しそうな顔をしていればよかったの?」と感じてしまった人もいるようです。言葉かけの難しさは、同じがん経験者同士でも感じることで、相手の精神状態や状況によって受け止め方は大きく変わるのだと思いました。私は幸い、あまり周囲の言葉を深読みするタイプではなかったので、心配してくれる気持ちをそのまま受け取ることができ、抗がん剤が終わったときに「よく頑張ったね」と言ってもらえたのは純粋に嬉しかったです。 情報収集についても、当初はインターネットで調べていましたが、怪しい情報や縁起の悪い情報も多く、不安になるだけでした。そのため、途中からは国立がん研究センターが出しているような信頼できるデータを見るようにし、あとは先に乳がんを経験していた友人や、薬剤師の友人など、信頼できる人からの話を信じるようにしました。

友人とのランチが心の支えに

抗がん剤治療中も、体調が良いときは友人とのランチに出かけていました。友人は私の味覚障害のことを知っていたので、食べられるものやお店に気を使ってくれました。味がわからなくても、友人が美味しそうに食べているのを見ると、私も美味しいような気がして、楽しい時間を過ごすことができました。 何より、友人との他愛もない話で笑っている間は、自分ががんであることを忘れられる時間でした。1人で家にいると、どうしても次の治療のことや、体の不調ががんのせいではないかといったことばかり考えてしまいます。仕事をしている人が仕事を続けている間は忘れられるのと同じで、私にとっては友人との時間が、病気のことを考えずに済む貴重な時間でした。 また、乳がんになる前からゴスペルをずっと続けていて、抗がん剤治療中もウィッグをしてコンサートに出たりもしていました。歌っている間は歌うことに必死で、自分ががんだとは思いませんでした。そういう時間を持つことが、治療を乗り越える上で非常に大切だったと感じています。

がんを経て始めた新しいチャレンジ

がんになって、私は「やりたいと思ったことは、できるうちにやっておこう」という気持ちが強くなりました。治療が落ち着いてからは、がんになる直前に始めて休んでいたジャズバレエを再開するために、まずはヨガを始め、少しずつ体を慣らしてからバレエに戻りました。今も続けていて、もう9年目になります。さらに、以前から興味があったドラムも始め、こちらはもう6、7年になります。夫も応援してくれていて、やりたいことを何でもやらせてもらっています。ドラムは、強く叩けばストレス発散にもなり楽しんでいます。 がんになったことは、もちろん良い体験ではありませんでしたが、しょうがないことだと受け止めています。なってしまったからには、その中で良かったと思えることを探していきたいです。ドラムを始めたり、世界が広がったりしたことは、がんになったからこそできた経験だと思っています。再発への不安は常にありますし、少し体調が悪いと「転移したのではないか」と考えてしまうこともありますが、普段の生活では薬を飲むだけで過ごせているので、病気のことを忘れる時間も増えてきました。これからも、自分らしく過ごしていきたいと思っています。

これからがんと向き合う方へのメッセージ

今、がん治療と向き合っている方へ、私の経験からお伝えしたいことがあります。 絶望しすぎず、今のできる治療を地道に続けていきましょう がんと診断されても、あまり絶望しすぎないでください。1日でも長く、今受けている治療を継続していれば、その間に新しい治療法が出てくる可能性もあります。地道に歩みを止めないことが、未来の希望につながります。 動ける日は体を動かし、元気な状態を保ってください 治療を受けながらでも、体調が良い日には意識して体を動かし、体力を保っておくことが大切です。体が元気であれば、将来新しい治療の選択肢が現れた際にも、それを受けられるチャンスをしっかりとつかみ取ることができます。 3つの「あ」を大切にしてください がん治療においては「あせらず、あわてず、あきらめず」という3つの言葉を大切にしてください。あまり絶望しすぎず、地道に治療を積み重ねていくことが、明日への希望に繋がります。
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