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ステージ4の肺がんから7年、仕事と治療を両立しながら自分らしく生きる

[公開日] 2026.02.13[最終更新日] 2026.02.10

写真はイメージです。(AIによる生成)
プロフィール お名前:yuccaさん(ニックネーム) 年代:60代 性別:女性 家族構成:1人暮らし(息子は独立、近隣に姉一家) 仕事:自営業(通訳) がんの種類:肺がん 診断時ステージ:ステージ4 診断年:2019年 現在の居住地:福岡県
※本体験談は、患者さん個人の経験に基づくものです。治療の経過や副作用、生活への影響には、個人差があります。医療的な判断や治療方針の決定の際には、必ず医師・医療従事者にご相談ください。 2019年、首筋に触れた小さな「豆粒のようなしこり」が、全ての始まりでした。自営業で通訳として活躍していたyuccaさんに下された診断は、肺がんのステージ4。手術不能という厳しい現実を突きつけられながらも、彼女は「治療費を稼ぐために働く」という強い意志を原動力に、治療と仕事を両立させてきました。診断から7年目を迎えた現在、がんと共存しながら穏やかに過ごすyuccaさんの闘病についてお話しいただきました。

首筋の違和感から始まった予期せぬがん告知

私の異変は、首筋に触れた小さな豆粒ほどのしこりでした。最初は「何かできているな」と思う程度で、がんという言葉は頭の片隅にもありませんでした。しかし、念のためにかかりつけのクリニックを受診し、超音波(エコー)検査を受けたところから状況が変わり始めました。 当初、クリニックの先生からは「特に問題なさそう」と言われていたのですが、1か月ほど経つとしこりの周辺が赤く腫れ、痛みが出てきたのです。私は仕事の性質上、一度案件が入ると長期間病院に行けなくなるため、「今のうちに徹底的に調べてほしい」と先生に強く願い出ました。 紹介された大学病院の耳鼻咽喉科で組織検査(生検)やCT検査を受けた結果、衝撃的な告知を受けました。「原発巣は肺です。首のしこりは肺がんの転移でしょう」と言われたのです。その後、呼吸器内科へと移り、気管支鏡検査や遺伝子検査を経て、正式に「肺がんステージ4」という診断とともに治療方針が提示されました。 告知を受けた直後は「何かの間違いではないか」「他の誰かの結果ではないか」と、現実を受け入れることができませんでした。 私はタバコも吸いませんし、風邪ひとつ引かないほど健康には自信がありました。毎年の健康診断で「採血で腫瘍マーカー検査が(自費で)受けられる」と勧められて、2012年あたりから毎年検査していました。検査結果はすべて基準値以下で安心していました。 「腫瘍マーカーは、がん治療中の効果を確認するための参考値とするのが本来の使い方であり、予防的な使い方は信頼性がない」というような記事を読んだこともありました。当時はまだ、がんは他人事だったので、特に気にはしませんでした。

治療費のために「働く」という決意

診断時、私は通訳(自営業)として働いていました。ステージ4であれば、本来ならすぐにでも治療を開始すべき状況でしたが、私はまず仕事のスケジュールを優先させました。年度末の案件が決まっていたため、先生には「3月いっぱいは仕事が外せないので、4月以降に治療を始めたい」と伝えました。 自営業の私にとって、仕事を休むことは収入が途絶えることを意味します。がんの治療は、高額療養費制度を利用しても毎月の負担は決して小さくありません。「この先治療を続けていくためには、何としても稼がなければならない」。その切実な思いが、私を突き動かしました。 しかし、4月からを希望していた治療開始は、病院側のベッドの空き状況により、さらに遅れて5月の連休明けになってしまいました。「できるだけ早く始めた方がいい」と言われていたのに、病院側の都合で先延ばしになったことに納得がいかず、先生と電話で「どうして早くしてくれないんですか」と言い合ったこともありました。当時は、それほど焦りや不安が強かったのだと思います。 治療が始まると、私は仕事関係の人には一切、病気のことを隠し通すと決めました。周囲に気を使われて仕事の量を減らされたり、「働けないのではないか」と判断されたりするのが一番困るからです。正社員であれば守られる制度もあるでしょうが、自営業は信用が全てです。副作用で見た目が変化したり、倦怠感があったりしても、それはプロとして表には出さないように努めました。

自分の生活を守るため、医師と相談しながら仕事と治療を両立

私が受けたのは、抗がん剤2種類と免疫チェックポイント阻害薬の併用療法でした。1回目の入院治療を受けた直後のことは、今でも忘れられません。 それまでは、仰向けに寝ると肺に圧迫感があり、横を向かなければ眠れない状態が続いていました。ところが、この治療により驚くほどスッと仰向けに寝られるようになったのです。「あ、薬が効いているんだ」とはっきり実感できた瞬間でした。画像検査でも腫瘍は目に見えて小さくなりました。 もちろん、すべてが順調だったわけではありません。治療開始後すぐに全身に激しい痒みを伴う皮疹が出ました。また、治療を続けて1年半ほど経った頃からは、強い倦怠感や食欲不振、吐き気に悩まされるようになりました。それまでは、副作用もあまり気にせず、副作用がある中でも外出は好きなようにしていましたが、ちょうど新型コロナウイルスの流行期とも重なり、常にマスクをしていなければならない苦しさから、外出中に、低血圧や脳貧血などを経験したため「外出は少し控える」「慎重にする」と少し姿勢が変わりました。 私は持病としてバセドウ病を患っていたため、免疫系に作用する薬の影響も心配されましたが、大学病院内の専門診療科と連携することで、安心して治療を続けることができました。 その後も、私は先生に相談しながら治療スケジュールを調整し、仕事を継続しました。本来は4週間に1回の投与ですが、仕事の繁忙期には6週間に延ばしてもらうこともありました。先生は「あまり期間を空けるのは……」と渋い顔をされましたが、治療費を稼ぐための仕事の重要性を説明し、納得していただきました。自分の生活を守るために、医師にこちらの状況を率直に伝えることの大切さを学びました。

7年目を迎えた「がんサバイバー」としての今

2019年の診断から、早いもので7年が経ちました。2年間の免疫チェックポイント阻害薬の投与を経て、現在は1種類の治療薬を継続しています。画像上は縮小した状態で安定しており、他の転移部位も確認できない状態を維持しています。 以前は、自分がいつまで生きられるのか、この治療がいつまで続くのかという見通しの立たない不安に押しつぶされそうになったこともありました。しかし、今の私は「現状維持ができているなら、それでいい」と、良い意味で楽観的に考えられるようになりました。 診断を受けた直後、まずは「敵を知ろう」と考え、書店で一般向けの分かりやすい専門書を手に取りました。 情報の取り方については、インターネットに溢れる他の方の経験談を読むという選択肢は、当初からあまり考えていませんでした。置かれている状況は、年齢や家族構成、ライフステージ、仕事、そして体質まで人それぞれです。自分とは異なる状況にある誰かの経験を読んで一喜一憂することは、あまり意味がないと感じていました。 私は常日頃から「人は人、自分は自分」と考えています。他人と比較するのではなく、自分にとって真に必要な医学的知識だけを、信頼できる書籍から冷静に取り入れるように心がけています。 がんと診断されたからといって、すぐに人生の全てが終わるわけではありません。「今を大事にする」という気持ちを忘れず、一歩ずつ進んでいきましょう。

これからがんと向き合う方へのメッセージ

肺がんのステージ4と診断されてから7年、私は今も通訳として働き、好きなものを食べ、自分らしく生きています。この経験からお伝えしたいことがいくつかあります。 言葉のイメージに囚われないでください 「ステージ4」という言葉を聞くと、まるで死の宣告のように感じてしまうかもしれません。しかし、がん治療は日々進歩しています。20年前、10年前にはなかったような効果的な薬が登場しています。ステージという数字や言葉が持つネガティブなイメージに惑わされず、まずは目の前の治療を信頼してみてください。 医師と生活のスケジュールを共有してください がんは生活の一部であって、全てではありません。特に仕事を持っている方は、ご自身の仕事のサイクルなど自分が大切にしている優先順位をしっかりと医師に伝えてください。納得して治療を続けるためにも、医師との対話を大切にしてください。 食事を楽しみ、体力を維持してください。そして今を楽しんでください 私は食事制限がなかったことが、精神的な救いになりました。がんになると「あれを食べてはいけない」「これを食べなければならない」と考えがちですが、食べられるときに好きなものを食べることは、生きる活力に直結します。ダイエットなどは考えず、まずはしっかりと栄養を摂り、治療に耐えられる体力を維持することを最優先にしてください。そして、食事だけではなく、「今したいこと」「今できること」を考えて今を楽しんでください。
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