写真はイメージです。(AIによる生成)プロフィール
お名前:マルマさん(ニックネーム)
年代:80代以上
性別:男性
家族構成:妻と二人暮らし
仕事:退職(年金受給中)
がんの種類:前立腺がん
診断時ステージ:ステージ2
居住地:千葉県
診断年:2024年
※本体験談は、患者さん個人の経験に基づくものです。治療の経過や副作用、生活への影響には、個人差があります。医療的な判断や治療方針の決定の際には、必ず医師・医療従事者にご相談ください。
マルマさんは、2024年に前立腺がんと診断されました。PSA値の異常を指摘されてから、ご自身でAIを駆使し、また知人の体験談を参考にして徹底的に治療法を研究しました。妻が病弱であるため入院を避けたいという事情もあり、最終的に「重粒子線治療」を選択しました。多くの医師がロボット手術を勧める中で、いかにして納得のいく治療法にたどり着いたのか、その経緯と情報収集の重要性についてお話しいただきました。
前立腺がん診断のきっかけは定期健診、自ら探し出した「日帰り生検」と治療選択
私が前立腺がんと診断されたきっかけは、定期健診です。PSA値の異常(13ng/ml)が指摘され、近所のクリニックから総合病院を紹介されました。その総合病院で、精密検査(生検)が必要だが、そのためには入院が必要だといわれました。
しかし、私には病弱な妻がおり、家を空けるわけにはいきません。入院は極力避けたかったのです。私は生検を断り、「日帰りで生検ができる病院を自分で探します」と医師に伝えました。
早速、私はインターネットで「前立腺がん 日帰り 生検」といったキーワードで調べました。すると、東京都内のあるクリニックを見つけました。そのクリニックの院長がYouTubeの動画で説明されている様子を見て、その内容や雰囲気がとても良いと感じました。私は総合病院で、そのクリニックへの紹介状を書いてもらい日帰り生検を受けました。
生検の結果、前立腺がんと正式に診断され、クリニックの院長から治療方針について話がありました。
実はこの時、私はすでに心の中では「陽子線治療」に決めていました。その理由は、以前ボランティア仲間から「鹿児島で陽子線治療を受けたが、全く苦痛もなく結果が良かった」という話を聞いたことがあり、頭の片隅に残っていたからです。私はクリニックの院長に、陽子線治療を行っているがん拠点病院への紹介状を依頼しました。院長は、快く紹介状を書いてくれましたが、「千葉県にお住まいなら、重粒子線治療という選択肢もありますよ」というアドバイスもいただきました。
医師との対話で感じた違和感の正体
陽子線治療を受けるため、がん拠点病院の泌尿器科を受診した際、私はクリニックの先生に聞いた「重粒子線」について質問してみました。すると、その医師は重粒子線についてあまり詳しくご存じない様子でした。
私はPSA値の異常がわかった時点から、ロボット手術、放射線治療(陽子線、重粒子線含む)について徹底的に調べていました。AI(ChatGPT)も活用し、それぞれのメリット・デメリットを比較した自分なりの資料を作成していました。
その資料を医師に見せ、「私はこのように認識していますが、間違っていますか?」と尋ねました。その医師は私の資料を見て、「自分は(重粒子線に)あまり詳しくないのでカンファレンスで確認します」とのことでした。
こういった経験から、医師の多くは、自院で対応可能な治療法を中心に説明される傾向があるのではないかと感じました。私の友人3人も前立腺がんでしたが、皆、医師に勧められロボット手術を選択しました。「先生が言うなら」と、その場で決めてしまったそうです。しかし、術後の回復には個人差があり、中には長期間副作用に悩む方もいました。
また、医師が言う「エビデンス(科学的根拠)」は、10年前の古いデータに基づいていることが多いのではないかと感じました。医療技術はロボットも放射線も日進月歩です。私は「直近5年間のエビデンスで比較すべきだ」と考えています。
納得して選んだ重粒子線治療
後日、医師から「ご希望であれば重粒子線治療の紹介状を書きます」と返事をもらいました。
私はすぐに、重粒子線治療が受けられる病院を見学に行きました。実際の設備を見たり、講座で説明を聞いたりして、陽子線治療よりも重粒子線治療を受けようと決めました。
また、陽子線に比べて治療期間が短いことも、妻のことがある私にとっては大きな決め手でした。
私は重粒子線による治療を決意し、まずは、重粒子線治療の効果を高めるためのホルモン治療を5か月ほど行い、重粒子線治療を受けました。
重粒子線は直腸に当たると血便が出ることがあると聞いていましたが、私の場合は直腸と前立腺の間に「スペーサー」というゲルを入れる技術が使われたため、一度も血便は出ませんでした。そのため、治療後のQOL(生活の質)に大きな問題は生じていません。多少の頻尿(以前より気になるのでトイレに行く回数が増えた程度)や、夜間に少し気になる程度です。ロボット手術をした友人のように、1年以上たっても尿漏れパッドが手放せないといった状況とは全く違います。
費用についても、重粒子線治療は近年、前立腺がんで保険適用となっており、高額療養費制度を利用したため、自己負担(私は1割)は少額で済みました。
AIを活用した徹底的な情報収集と検証方法
私は、納得のいく治療法を自分で選ぶため、対話型のAI(ChatGPTやGoogleのAI検索など)を徹底的に活用しました。私のような一般人でも、AIを使えば医師と臆せず話せるだけの知識を短時間で得ることができるのではないかと考えたからです。
まず、AIに「80代男性の前立腺がんなら、重粒子線治療とロボット手術のどちらを選びますか?」といった具体的な質問を投げかけ、それぞれのメリット・デメリットを比較させました。
また、インターネット、特にYouTubeにはさまざまな医師が発信する情報があふれています。しかし、中には偏った情報や、一見正しそうに見えても怪しい内容も少なくありません。
そこで私は、気になる動画の情報を提供して、AIに内容を検証してもらいました。おかげで、情報に惑わされることなく、治療法を客観的に比較することができました。
さらに、治療が始まってから処方されたホルモン剤についても、「この薬の効果と欠点(副作用)は何ですか?」とAIに尋ねました。その回答は、詳細かつ網羅的で、深く理解するのに役立ちました。
このように複数のAIを使い、友人の体験談と照らし合わせながら情報を精査することで、私は「重粒子線治療が自分にとってベストな選択だ」という確信を深めていきました。
私は、こうした方法で自分が納得した治療法を見つけ、治療ができる病院や医師と出会うことができました。
がんと診断されたら、自分が納得できるまで調べ、医師と対等に話ができるくらいの知識を持って診察に臨んで欲しいと思います。
これからがんと向き合う方へのメッセージ
私がどのように自分が納得した治療にたどり着いたか、がんと向き合いこれから治療に臨む方に伝えたいことがあります。
PSA値が4.0を超えたら、すぐに勉強を始めてください。
医師と対面してからでは、その場で決断を迫られがちです。診察の前に、まず自分で調べることです。
AIと仲間の「生の声」を活用してください。
治療法の客観的な比較は、AI(ChatGPTなど)が非常に得意です。そして何より、同じ病気を体験した「友人・知人の生の声」、特に「失敗談」は、どの情報よりも参考になります。