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ストーマと共に生きる、大腸がんステージ4からのポジティブライフ

[公開日] 2025.11.05[最終更新日] 2025.12.26

写真はイメージです。(AIによる生成)
プロフィール お名前:まるまるまるまるまるさん(ニックネーム) 年代:60代 性別:男性 家族構成:妻と二人暮らし(子供二人は独立) 仕事:会社員 がんの種類:大腸がん 診断時ステージ:ステージ3C 居住地:愛知県 診断年:2024年
※本体験談は、患者さん個人の経験に基づくものです。治療の経過や副作用、生活への影響には、個人差があります。医療的な判断や治療方針の決定の際には、必ず医師・医療従事者にご相談ください。 会社の健康診断で腎臓の異常を指摘されたことをきっかけに、大腸がんが発覚したまるまるまるまるまるさん。ステージ3Cの診断後に手術と抗がん剤治療に臨むも、治療中に肝臓への転移が見つかりステージ4Aとなりました。永久ストーマ(人工肛門)を造設し、2度の手術を乗り越えて現在も経過観察を続けています。告知から治療、ストーマとの生活、そして未来への希望についてお話しいただきました。

腎臓検査の際に相談した排便の不調が大腸がん発見のきっかけ

始まりは、会社の健康診断で腎臓の数値が悪いと指摘されたことでした。精密検査を受けるように言われ、近所の総合病院の腎臓内科を受診しました。その診察の際、以前から気になっていた排便の不調について相談してみました。自分では長年、痔だと思い込んでいたのですが、大量の血便が出たこともあり、念のため医師に伝えたのです。すると、「一度、内視鏡で調べてみましょう」ということになり、消化器内科を紹介され大腸内視鏡検査を受けることになりました。 2024年8月、検査の結果、医師から告げられたのは「直腸がんです」という言葉でした。検査の際の先生の反応から、何となく覚悟はしていました。告知は、いつも付き添ってくれていた妻と一緒に聞きました。妻は、冷静に受け止めていたように思います。私自身はもともと楽観的な性格なので、「なってしまったものは仕方ない」と、すぐに気持ちを切り替え、治療に臨むことを決めました。

2度の手術と転移の告知

がんが見つかったからには、一刻も早く取りたい。その思いから、セカンドオピニオンなどは考えず、すぐに見つかった総合病院で手術をお願いしました。2024年9月、ロボット支援の腹腔鏡手術で直腸を切除しました。がんが肛門に非常に近い場所にあったため、手術前から「永久ストーマ(人工肛門)になります」と説明を受けていました。選択の余地はなく、それを受け入れるしかありませんでした。 手術で切除した組織の病理検査の結果、がんはステージ3C、リンパ節への転移もあることがわかりました。手術後の補助化学療法として、ゼロックス療法という抗がん剤治療を8クール行う方針が決まりました。 治療を進める中で、妻から「薬物療法を受けるならがん専門病院にセカンドオピニオンを受けてみてはどうか」と提案がありました。当時お世話になっていた総合病院の薬物療法の専門医は二人でしたが、がん専門病院には10人以上の専門医がいるとのことでした。主治医に相談したところ、快く紹介状を書いてくださり、セカンドオピニオンではなく、正式に転院する形で治療を引き継いでもらうことになりました。 抗がん剤治療を始めてからさまざまな副作用がありましたが、つらかったのは手足のしびれ(末梢神経障害)です。3週間に1回の点滴のあと、1週間ほどは冷たいものに触れると電気が走るような痛みがありました。しゃっくりが止まらなくなることもありましたが、不思議と食欲だけは全く落ちませんでした。むしろ、治療中はなぜか食欲旺盛で、逆に体重が増えてしまったほどです。 そして、ゼロックス療法の4クール目が終わった中間地点でのCT検査で、思いもよらない事実が告げられました。肝臓に3か所、がんが転移していることがわかったのです。ステージは4Aになりました。ゼロックス療法はそこで中止となり、今度は肝臓の手術に向けて話が進むことになりました。 2025年3月、肝臓の転移巣を切除するための手術を受けました。転移したがんの一つが肝臓の奥深くにあり、腹腔鏡では難しいため、お腹を大きく切る開腹手術となりました。幸い、手術は無事に終わり、転移していたがんは全て取り切ることができました。その後は、特に治療は行わず、3か月に1度の定期的な検査で経過を観察しています。先日、術後初めての検査がありましたが、幸いにも再発や新たな転移は見つかりませんでした。今月末に半年後の検査を控えており、今は少しドキドキしながらその日を待っているところです。

ストーマとの共生で見つけた新たな世界

永久ストーマになった当初は、やはり戸惑いがありました。さらに、肝臓の開腹手術の影響か、お腹の圧力がかかり、ストーマの周りが膨らんでくる「傍ストーマヘルニア」にもなりました。そのため、着る服には少し気を使います。 そんな時、大きな支えとなったのが「日本オストミー協会」の存在です。最初の入院中にインターネットで協会のことを知り、すぐに入会しました。そこでは、同じ悩みを持つ多くの仲間と出会うことができました。装具に関する最新の情報や、日常生活の工夫などを共有し合うことで、ストーマとの生活に対する不安は少しずつ解消されていきました。今では、新しくオストメイト(ストーマ保有者)になった方々の相談に乗ったり、介護職の方向けの研修会で話をしたりする活動に参加しています。 ストーマになって一番気になったのは、趣味の温泉でした。しかし、ストーマを隠すための専用の入浴用シールがあることを知り、今ではそのシールを貼って、気兼ねなく温泉を楽しんでいます。周りの人は、私が思うほど他人の体のことを気にしていないものだなと感じています。

がん罹患前に登った槍ヶ岳に、もう一度登ってみたい

がんになる前の私の趣味は登山で、南アルプスの仙丈ヶ岳や北アルプスの槍ヶ岳にも登りました。しかし、2度の入院と手術、そして抗がん剤の副作用で体力はすっかり落ちてしまい、手足のしびれもまだ残っているため、本格的な登山はできていません。 でも、私の心の中には、ずっと変わらない目標があります。それは、「もう一度、槍ヶ岳に登ること」です。体力が戻り、再発がなければ、必ずまたあの頂に立ちたいと思っています。オストメイトでもウルトラマラソンに挑戦している方がいると聞きます。私も、ストーマがあるからといって諦めるつもりはありません。 仕事も続けています。幸いデスクワークなので、体への負担は少なく、自分のペースで働かせてもらっています。家族の支えも大きな力です。特に妻には、告知から治療、現在に至るまで、精神的にも知識の面でも本当に助けられました。独立した子供たちも心配して顔を見せに帰ってきてくれます。 再発の不安が全くないわけではありません。ふとした瞬間に、またがんが見つかったらどうしよう、と考えることもあります。でも、くよくよしていても始まりません。過去は変えられないのですから。それよりも、今ある楽しみを見つけ、前を向いて生きていった方が、病気もどこかへ行ってしまうような気がするのです。

これからがんと向き合う方へのメッセージ

今がんと闘っている方や、私と同じようにストーマと共に生きる方々へ、私の経験から伝えたいことがあります。 • 過去を振り返らず、前を向いて楽しみを見つけましょう。 後ろ向きになっても、病状が良くなるわけではありません。病気のことを考えすぎず、仕事でも趣味でも何でも良いので、夢中になれることを見つけることが、心を前向きにしてくれると思います。 • 一人で悩まず、患者会などを頼ってください。 特にオストメイトになった方は、ぜひ「日本オストミー協会」のような会に参加してみて欲しいです。そこには同じ経験をした仲間がたくさんいます。最新の装具の情報や、生活の知恵を得られるだけでなく、何より「一人じゃない」と感じられることが大きな支えになります。 • 「携帯トイレをつけているんだ」くらいの気概で、堂々と生活しましょう。 ストーマは、決して恥ずかしいものではありません。少し開き直るくらいの気持ちで、これまで通りの生活を送ることが大切だと思います。周りの目を気にするよりも、自分らしく生きることを優先して欲しいです。
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