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計画的な健康管理と多角的な情報収集が導いた、後悔のない前立腺がん治療

[公開日] 2025.10.23[最終更新日] 2025.12.24

写真はイメージです。(AIによる生成)
プロフィール お名前:明石かずさん(ニックネーム) 年代:60代 性別:男性 家族構成:妻と二人暮らし 仕事:自営業(コンサルタント) がんの種類:前立腺がん 診断時ステージ:ステージ2 居住地:兵庫県 診断年:2023年
※本体験談は、患者さん個人の経験に基づくものです。治療の経過や副作用、生活への影響には、個人差があります。医療的な判断や治療方針の決定の際には、必ず医師・医療従事者にご相談ください。 明石かずさんは、2016年の退職を前に自らの健康状態を把握するために自費でMRIやCT検査を受けました。そこで見つかった小さな異常の影が、約8年後の前立腺がん発見のきっかけとなりました。早期発見から、複数の医師や情報サービスを活用した多角的な情報収集を経て、納得のいく治療選択に至るまでの道のりをお話しいただきました。

全ての始まりは、会社員人生の節目に受けた検査

私が最初に前立腺の異常を指摘されたのは、がんの確定診断を受ける8年前、2015年のことでした。当時、長年勤めた会社の退職を翌年3月に控えており、これからの人生を健康に過ごすため、一度自分の体をきちんと調べておこうと考えたのです。そこで、自費で全身のMRI検査やCT検査を受けました。その結果、前立腺に異常が疑われる影が見つかりました。 すぐに都内の総合病院を受診し、生検を受けたところ、診断は「低リスクの前がん病変」というものでした。まだがんとは言えないものの、将来的にがんになる可能性がある状態とのことでした。この時から、半年に1度のPSA検査による経過観察が始まりました。幸い、自覚症状は全くありませんでした。

8年越しの確定診断、そして治療法の選択へ

その後、生活の拠点を東京から兵庫県に移しましたが、仕事で定期的に上京する機会があったため、PSA検査は引き続き同じ東京の病院で受けていました。数値は長らく落ち着いていましたが、2023年5月の検査で、ついに変化が訪れます。PSA値が基準値の4.0ng/mLに近い「3前後」まで上昇したのです。 医師からは「ボーダーラインではありますが、一度きちんと調べてみましょう」と生検を勧められ、自宅に近い大学病院を紹介していただきました。8月に改めてMRI検査を受けると、やはりがんの可能性が高いとのこと。そして9月、入院して生検を受けた結果、「前立腺がん」という確定診断が下されました。 医師からは「経過観察という選択肢はなく、手術か放射線治療が必要です」と告げられました。ここから、私にとっての後悔しないための治療法選択が始まりました。

頼ったのは4人の医師とインターネット

治療法を決めるにあたり、私はできる限り多くの情報を集め、多角的に検討しようと考えました。まず相談したのは、知人の整形外科医です。彼は「前立腺がんを手術した知り合いの医師が、術後の尿漏れに長く苦しんでいた。だから放射線治療の方がいいのではないか」とアドバイスをくれました。 次に活用したのが、以前から家族の体調不良などで利用していたインターネットの医療相談サービス「アスクドクターズ」です。医師に質問できるこのサービスで、手術と放射線治療それぞれのメリット・デメリット、尿漏れや再発の可能性について、医師の見解を求めました。 そして、大学病院では2人の医師に話を聞きました。泌尿器科の主治医は、私の状況から手術を勧められました。一方で、私自身が「放射線科の先生のお話も聞いてみたい」と希望し、同病院の放射線科を受診しました。 この放射線科の先生の言葉が、私の意思決定に大きな影響を与えました。先生は開口一番、「ご自身はどうしたいですか?」と私の気持ちを尋ねられました。私が「放射線治療を考えています」と答えると、先生はご自身の意見としてこう続けられました。「明石さんの年齢や、がんが前立腺の左側に限局していること、周囲の臓器への転移の可能性が低いことを考えると、私なら手術を選ぶかもしれません」。 自分の専門である放射線治療を無理に勧めるのではなく、あくまで私の状況を客観的に分析し、最善の選択肢を示してくれたのです。この誠実な姿勢に、私は深く納得しました。 最終的に、治療期間の長さも決め手になりました。放射線治療は数か月にわたって通院が必要ですが、手術であれば一度の入院で済みます。当時は新型コロナウイルスの影響もまだ残っており、長期間の通院による感染リスクも考慮しました。これらの情報を総合的に判断し、私はロボット支援による手術を選択することに決めました。

順調な術後と、後悔のない今

手術は2023年11月に行われました。大学病院の本院では手術まで6か月待ちとのことでしたが、幸いにも別院でより早く手術が受けられることになりました。 手術にあたっては、がんがなかった右側の勃起神経を温存していただくなどの配慮もありました。そのおかげか、一番懸念していた術後の尿漏れはなく、その他の後遺症にも悩まされていません。現在は3か月に1度のPSA検査を続けながら、元通りの生活を送っています。 振り返ってみると、2015年に自発的に検査を受けたことが、早期発見に繋がった最初の幸運だったと思います。そして、診断後も一人の医師の意見に頼るのではなく、複数の専門家の意見を聞き、自らも情報を集めて深く理解した上で治療法を決定できたことが、今の「後悔のない」結果に繋がっているのだと実感しています。

これからがんと向き合う方へのメッセージ

私の経験から、今がんと向き合っている方やそのご家族にお伝えしたいことが3つあります。 • 定期的な健康診断を必ず受けてください。 がんは早期に発見すればするほど、治療の選択肢が広がり、体への負担も少なく済みます。自覚症状が出てからでは、進行している場合も少なくありません。「おかしいな」と思う前に、検査で「見つける」ことが何よりも大切です。 • ご自身の病気や治療について、深く理解してください。 医師からの説明はもちろん重要ですが、それと同時に、信頼できる情報源を使って自ら学ぶことをお勧めします。治療法の選択肢それぞれのメリット・デメリットを正しく知ることで、漠然とした不安は「具体的な知識」に変わり、気持ちが少し楽になります。 • 納得できるまで情報を集め、自分で決断してください。 主治医以外の意見を聞くセカンドオピニオンは、今や当たり前の権利です。私のようにインターネットのサービスを活用するのも一つの方法です。さまざまな情報を得ることで、ご自身の状況をより客観的に捉え、冷静な判断ができるようになります。「こんなはずではなかった」という後悔を避けるためにも、知識は最大の武器になります。治療を受けるのは、他の誰でもない自分自身です。どうか、ご自身が最も納得できる道を選んでください。
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