動画でわかる「肺がん治療の最前線」のこれまでを振り返ってみて


みなさんこんにちは。
PREMIAの薬物療法専門医の瀬戸です。
動画サイト「動画で分かる肺がん最新治療」を観て頂き有難うございます。
今回は、この動画サイトについて振り返ってみました。


私は、日本肺癌学会『肺癌診療ガイドライン』の集学的治療および薬物療法小委員会の委員長を2018年度版まで担当していました。
この小委員会に患者会 ワンステップ代表の長谷川さんにも参画頂くなど、患者さんにもわかり易いガイドラインに出来たらと思いながら、2010年から毎年改定していました。
2023年現在は、2018年から比べても、治療方針を決定する遺伝子検査の進歩により、治療の選択肢が増えるとともに、治療体系は複雑化していっています。


私は、今は、海外の有望な治療薬および診断薬を日本やアジアに誘致する仕事もしています。患者さん自身が安心して治療を選ぶことが出来るように、わかり易い動画サイトを作ることが責務のひとつであろうと思い、2020年にM2CCさん・オンコロさんに相談しました。
M2CCさん・オンコロさんは直ちにこのコンセプトに賛同いただき、オンコロさんのサイトに間借りさせて頂き、このサイトを開設することができました。


初期の動画制作シーン

まずは遺伝子検査の重要性などの説明を行ったうえで、それぞれに遺伝子異常に基づいた分子標的治療の解説、そして、医学データーが理解しやすいように、データーの読み方の解説から始める方針にしています。


本動画サイトを開設した当初は、新型コロナウイルスがバンデミックを迎えた時期と重なり、初期の動画は、webで福岡と東京をつなぎ撮影しました。Webだけではなく、福岡では別途カメラで撮影をしたり、試行錯誤の上、作成していました。


開設から半年ほどして、患者さんの好みや、必要とされている動画コンテンツを分析するため、それぞれの動画の再生回数や最後まで閲覧される方の割合を、調べてみました。


驚く事に、我々が開設の目的としていた、分子標的治療薬に対する解説動画より、「免疫療法には効く人と効かない人がいる」と漠然としたテーマの動画がダントツな人気だったのです。
我々はそんな分析から、患者さんが本当に求めているテーマや情報は何か?を考えながら、動画コンテンツを充実させなければならないことを学んでいます。


今後も、患者さんのニーズを理解しながら、このサイトの動画や対談、セミナーを企画し運営していきたいと思っています。


また、このサイトが健全に運営できるように、製薬会社さんや診断薬会社さんだけでなく様々な方に働きかけ、協働が出来るようにしていきたいと思います。


今後ともよろしくお願いいたします。


瀬戸


サポーター

患者団体

運営