エンタメの力が肺がん治療薬臨床試験に貢献

 がん情報サイト「オンコロ」メディカル・プランニング・マネージャーの川上です。このコラムでは、「肺がん」に関わることを取り上げ紹介しています。


 さて、がん情報サイト「オンコロ」は、エンタメと医療の融合のたてつけにて、2006年より小児がん・AYA世代のがん・臨床試験の啓発・支援のためのチャリティーライブ「Remember Girl’s Power !!」を開催しています。


 2023年も9月に7回目の開催を終了したところで、コロナ禍以降3年ぶりの有観客開催で3万人以上の参加・視聴を得て、大成功に終えることができました。


 また、同ライブは、会場、ネットからのご寄付を、小児がん・AYA世代のがん・臨床試験の領域で活動する団体に100%拠出してきました。


 その中の一つに、肺がん患者の会ワンステップがあります。彼らは、患者も、医療者も思っていた、効果があるかもしれないけれど使えない薬の承認のために、患者が発案・資金を調達し、それに賛同する医療者が実施し、製薬企業がサポートする臨床試験「KISEKI trial」を実現しました。Remember Girl’s Power !!はこの趣旨に賛同し、213,797円を拠出しました。


KISEKI trialのロゴ

<試験の詳細等はこちら>
https://www.lung-onestep.com/blank-76


 通常、臨床試験は計画から実行、報告まで数年の時間を要することが普通ですが、患者発案のこの試験については、予想をはるかに超えるスピードで登録が進んでいます。


 本年12月1日から開催される日本肺癌学会学術集会で、発表が予想されています。その結果についてはまだ知ることはできませんが、患者を主体として臨床試験が実現し、それをわずかながらも「エンタメ×医療」の建付けをとったこのイベントが貢献できたことを嬉しく思います。

川上

サポーター

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