赤芽球癆(せきがきゅうろう)とは、赤血球に成長する前段階の赤芽球という血液細胞や、さらにその前の細胞が障害されるため赤血球が十分量作られなくなり、結果として顔色不良、息切れ、動悸、倦怠感などの貧血症状を引き起こす病気です。大きく分けて先天性と後天性に分類され、後天性はさらに急性と慢性に分類されます。後天性赤芽球癆の原因は様々あると考えられており、原因が分からない(特発性)ものと、胸腺腫や悪性リンパ腫などのリンパ系腫瘍や自己免疫疾患感染症、薬剤性など、ある病気から引き起こされる(続発性)ものに分類されています。急性型の多くは感染症および薬剤によるものが多いとされています。薬剤による赤芽球癆の初期治療として、、まず原因となる薬剤の中止があります。さらに治療薬として赤血球の産生を促すエリスロポエチンの投与により、1カ月以内に改善することが多いとされています。胸腺腫から発症していると考えられる例では、胸腺を摘出する手術によって約半数に改善がみられます。貧血が高度で日常生活に大きな影響が出ている場合には、赤血球輸血が考慮されます。赤芽球癆の診断後1 カ月を経過しても貧血の自然軽快がみられない場合、そして基礎疾患の治療によって貧血が改善しない場合には免疫抑制療法を考慮します。

 
作成:株式会社インテリム

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