ヤーボイ(イピリムマブ)


  • [公開日]2022.07.19
  • [最終更新日]2022.07.21

概要

一般名 イピリムマブ
商品名 ヤーボイ
治験薬コード BMS-734016
一般名英語表記 Ipilimumab
商品名英語表記 Yervoy
種類 ヒト型抗ヒトCTLA-4モノクローナル抗体
投与経路 点滴静注
適応がん種 根治切除不能な悪性黒色腫、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫、根治切除不能な進行・再発の食道癌 リンパ腫

特徴

ヤーボイは、抗CTLA-4抗体という免疫チェックポイント阻害薬の一種であり、がん細胞を攻撃するT細胞の抑制的調節を解除することで、抗腫瘍効果を示します。具体的には、T細胞の抑制につながるCTLA-4と抗原提示細胞上のB7.1(CD80)及びB7.2(CD86)分子の結合を、ヤーボイがブロックすることにより、腫瘍抗原特異的なT細胞の増殖および活性化を促し、腫瘍への攻撃性を高めます。またヤーボイは、免疫活性化を抑制する制御性T細胞(Treg)の機能を抑え、腫瘍組織におけるTreg数を減少させることで、抗腫瘍効果を示すとも考えられています。

効能・効果

根治切除不能な悪性黒色腫
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌
切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫
根治切除不能な進行・再発の食道癌

用法及び用量

〈根治切除不能な悪性黒色腫〉
通常,成人にはイピリムマブ(遺伝子組換え)として1回3mg/kg(体重)を3週間間隔で4回点滴静注する。なお,他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合は,ニボルマブ(遺伝子組換え)と併用すること。

〈根治切除不能又は転移性の腎細胞癌,がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌〉
ニボルマブ(遺伝子組換え)との併用において,通常,成人にはイピリムマブ(遺伝子組換え)として1回1mg/kg(体重)を3週間間隔で4回点滴静注する。

〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
他の抗悪性腫瘍剤との併用において,通常,成人にはイピリムマブ(遺伝子組換え)として1回1mg/kg(体重)を6週間間隔で点滴静注する。

〈切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫,根治切除不能な進行・再発の食道癌〉
ニボルマブ(遺伝子組換え)との併用において,通常,成人にはイピリムマブ(遺伝子組換え)として1回1mg/kg(体重)を6週間間隔で点滴静注する。

重大な副作用

大腸炎・消化管穿孔、重度の下痢、肝不全・肝機能障害、下垂体炎・下垂体機能低下症・甲状腺機能低下症・副腎機能不全、末梢神経障害、腎障害、間質性肺疾患、筋炎、心筋炎、Infusion reaction

参考リンク

https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/4291430

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