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キムリア(チサゲンレクルユーセル)


  • [公開日]2019.10.04
  • [最終更新日]2020.01.15

概要

一般名 チサゲンレクルユーセル
商品名 キムリア
治験薬コード
一般名英語表記 Tisagenlecleucel
商品名英語表記 Kymriah
種類 ヒト体細胞加工製品(再生医療等製品)
投与経路 点滴静注
適応がん種 再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性 白血病
再発又は難治性のCD19陽性のびまん性大細胞型B細胞 リンパ腫

特徴

キムリアは、CAR-T細胞キメラ抗原受容体T細胞)療法に分類されています。

T細胞とは、白血球の一部で体外から侵入する細菌やウイルスやがん細胞を排除する免疫機能の中心的な役割を果たす細胞です。CARとは、白血病細胞の表面に存在するCD19というたんぱく質を特異的に認識する受容体です。

CAR-T療法とは、免疫機能を持ったT細胞(攻撃役)と、白血病細胞のCD19というたんぱく質を認識する受容体(運び役)を合わせた治療方法です。

治療をするには、まず患者自身のT細胞を取り出し、人工的に「CAR」を導入、培養し、CAR-T細胞(キムリア )を増やします。その後、CAR-T細胞を患者に投与します。

患者ごとにキムリアを作成する必要があること、大量製造できないことや、作る工程が難しいこと、また、海外で製造せざる負えない状況などが、薬価に影響されています。

効能・効果

1、再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性 白血病
ただし、以下のいずれかの場合に限ります。
• 初発では標準的な化学療法を 2 回以上施行したが寛解が得られない場合
• 再発では化学療法を1回以上施行したが寛解が得られない場合
• 同種造血幹細胞移植の適応とならない又は同種造血幹細胞移植後に再発した場合

2、再発又は難治性のCD19陽性のびまん性大細胞型B細胞 リンパ腫
ただし、以下のいずれかの場合であって、自家造血幹細胞移植の適応とならない又は自家造血幹細胞移植後 に再発した患者に限ります。
• 初発では化学療法を2回以上再発の患者では再発後に化学療法を1回以上施行し、化学療法により完全奏効が得られなかった。又は、完全奏効が得られたが再発した場合
• 濾胞性リンパ腫が形質転換した場合では、通算2回以上の 化学療法を施行し、形質転換後には化学療法を1回以上施行したが、形質転換後の化学療法により完全奏効が得られなかった。又は、完全奏効が得られたが再発した場合

用法及び用量

<医療機関での白血球アフェレーシス~製造施設への輸送>
1 .白血球アフェレーシス
十分量のTリンパ球を含む非動員末梢血単核球を採取する。

2 .白血球アフェレーシス産物の凍結保存
採取後速やかに白血球アフェレーシス産物を調製し、液体窒素気相下で凍結保存する。

3 .白血球アフェレーシス産物の輸送
凍結保存した白血球アフェレーシス産物を、梱包して本品製造施設へ輸送する。

<医療機関での受入れ~投与>
4 .本品の受領及び保存
凍結した状態で本品を受領し、使用直前まで液体窒素気相下で凍結保存する。

5 .投与前の前処置
本品の投与予定日前の1 週間以内の末梢血白血球数が1,000/μLを超える場合、本品投与の2 日前までに以下のリンパ球除去化学療法を前処置として行う。前処置の化学療法の特性や患者の状態を考慮の上、前処置から本品投与までに必要な間隔を設定する。

(1)再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病に用いる場合のリンパ球除去化学療法
1) シクロホスファミド水和物500㎎/m2を1 日1 回2 日間点滴静注及びフルダラビンリン酸エステル30㎎/m2を1日1 回4 日間点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。
2) シクロホスファミド水和物によるGrade 4注)の出血性膀胱炎の既往がある、又はシクロホスファミ水和物に抵抗性を示した患者には、シタラビン500㎎/m2を1 日1回2 日間点滴静注及びエトポシド150㎎/m2を1 日1 回3 日間点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

(2)再発又は難治性のCD19陽性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に用いる場合のリンパ球除去化学療法
1) シクロホスファミド水和物250㎎/m2を1 日1 回3 日間点滴静注及びフルダラビンリン酸エステル25㎎/m2を1日1 回3 日間点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。
2) シクロホスファミド水和物によるGrade 4注)の出血性膀胱炎の既往がある、又はシクロホスファミド水和物に抵抗性を示した患者には、ベンダムスチン塩酸塩90㎎/m2を1 日1 回2 日間点滴静注する。なお患者の状態により適宜減量する。
注)GradeはCTCAE v.4.03に準じる。

重大な副作用

サイトカイン放出症候群:高熱、悪寒、筋肉痛、悪心、嘔吐、下痢、発汗、発疹、食欲不振、疲労、頭痛、低血圧、脳症、呼吸困難、頻呼吸、低酸素症、臓器障害を含みます。

神経系事象:脳症や頭痛、繊毛、不安、浮動性めまい、振戦等の症状があらわれます。

重度の感染症:B型又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者、HIV感染者において、ウイルスの再活性化又は増加による悪化があらわれる可能性があります。

低γグロブリン血漿:γ‐グロブリンにはIgG・IgA・IgM・IgE・IgDの5種類がありますが、とくに低γ‐グロブリン血症ではIgG・IgA・IgMの3種が低くなるのが特徴です。

血球減少:白血球をはじめ様々な血球細胞が減少してしまいます。

腫瘍崩壊症候群:大量のがん細胞が短期間で壊されると、がん細胞の「死がい」(成分)により、高尿酸血症、高リン酸血症、低カルシウム血症、代謝性アシドーシス(血液が酸性になること)、高カリウム血症、腎不全、呼吸不全などのいろいろな症状を生じます。これを腫瘍崩壊症候群といいます。

本品の投与

投与直前に本品を解凍し、適応症に応じて下記のとおり単回静脈内投与する。
(1)再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病に用いる場合
通常、25歳以下(投与時)の患者には、体重に応じて以下の投与量を単回静脈内投与する。
• 体重50㎏以下の場合には、CAR発現生T細胞として0.2×106~5.0×106個/㎏
• 体重50㎏超の場合には、CAR発現生T細胞として0.1×108~2.5×108個(体重問わず)

(2)再発又は難治性のCD19陽性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に用いる場合
通常、成人には、CAR発現生T細胞として0.6×108~6.0×108個(体重問わず)を単回静脈内投与する。

参考リンク

http://www.pmda.go.jp/regenerative_medicines/2019/R20190423001/300242000_23100FZX00002000_B100_1.pdf

https://drs-net.novartis.co.jp/siteassets/common/pdf/kym/pi/pi_kym_201904.pdf

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