前立腺がんの検査方法

腫瘍マーカー測定、直腸診、超音波検査で「がんの疑い」があれば確定診断を下すために前立腺生検を行います。

スクリーニング検査は3種類

前立腺がんのスクリーニング検査には、PSA検査、直腸診、超音波検査が用いられます。PSA検査はPSA(前立腺特異抗原)と呼ばれる腫瘍マーカーの測定、直腸診は医師が肛門から指を入れて、直腸粘膜越しに前立腺の状態を触診する方法です。超音波検査(経直腸的前立腺超音波検査)では、超音波を発する器具(プローブ)を肛門から挿入し、前立腺の内部をモニター上に画像として描き出します。

このうち、最も簡便なのはPSA検査です。この検査だけでがんの診断がつくわけではありませんが、「疑い」の有無をチェックできるため、最初のスクリーニング検査として最適な方法とされています。採血だけで結果が出るので、何ら自覚症状がない場合でも健康診断の一環のような感覚で受けやすく、住民検診ではこの方法が推奨されています。

実際、PSA検査が普及したことで、前立腺がんの早期発見率は格段に上昇しました。PSA測定法は何種類もありますが、最も一般的なのはタンデムR法で、前立腺がん検診ガイドラインでは64歳以下では3.0ng/ml以下、65~69歳では3.5ng/ml以下、70歳以上では4.0ng/ml以下を基準値としています。10ng/mlを超える場合、がんである確率は50~80%です。

一般的な検査の流れは?

無症状の場合はまずPSA検査を行い、その値によって直腸診や超音波検査、MRI検査を行うのが一般的な検査の流れです。人間ドックにおいては、検査の精度を上げるために、PSA検査と直腸診が併用されることもあります。これらの検査で前立腺がんの疑いがはっきりした場合は、最終的な診断のために前立腺生検が行われます。前立腺の組織を採取して、顕微鏡で詳しく調べる検査です。

前立腺がんは1つの前立腺のなかで多発することが多く、しかも個々の悪性度が異なるケースも珍しくありません。従って、精密に検査するために、8~16か所から組織を採取します。

本コンテンツは認定NPO法人キャンサーネットジャパンが出版する「もっと知ってほしい前立腺がんのこと」より抜粋・転記しております。