前立腺がんとは(疾患情報)


  • [公開日]2018.06.21
  • [最終更新日]2023.02.01

前立腺とは

前立腺は、膀胱の下に位置している男性のみにある臓器です。精子の運動及び円滑な移動を助ける前立腺液を産生しています。
前立腺から発生するがんを前立腺がんと言います。また、同じような症状が出る病気として前立腺肥大があります。前立腺肥大は良性の疾患ですが、しばしば前立腺がんと同時に起こることが分かっています。

前立腺がんの罹患率と生存率 

2019年に日本で前立腺がんと診断された患者数は、94,748例と報告されています。
5年相対生存率は99.1%、ステージ別にみると、I期:100%、II期:100%、III期:100%、IV期:63%と報告されています。[院内がん登録生存率集計(2013-2014年診断例)]

前立腺がんの原因

前立腺がんの危険因子は、加齢・家族歴・糖や脂質の多い食生活などが挙げられます。また、発生率の多い順に、黒人>白人>アジア人という人種による違いもあります。

前立腺がんの症状

前立腺がんは、早期では無症状のことが多いため、発見が遅れるケースもしばしばあります。進行とともに排尿障害(排尿困難、頻尿など)が見られるようになり、更に骨転移に伴う腰や背中の痛みなどが自覚症状として現れることもあります。

前立腺がんの予後

前立腺がんは、早期に発見すれば治癒することが可能と言われています。また、多くの場合がんの進行は比較的ゆっくりであり、寿命に影響しないケースもあります。
一方で、診断時から転移を有する進行期前立腺がんの予後は不良であるため、定期健診にて早期に発見することが重要です。また、前立腺がんの大部分は腺がんですが、稀に見られる小細胞がんは非常に予後が悪い点に注意が必要です。

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