卵巣がんのステージ(病期)

進行期(病期)は、がんの広がりの程度を示す言葉です。卵巣がんはその広がり方によって、大きくⅠ期からⅣ期までの4段階に分類されます。進行期(ステージ)とは、がんの広がりの程度を表す言葉で、がんの状態を知るための指標となります。進行期によって治療方針に違いがあります。

そのため治療の実績や効果(進行期や組織型が同じ患者さんにどのような治療が行われ、どれくらいの効果を得ているのか)を確認したり、予後(治癒の見込み)を予測したりするうえで、進行期を知ることはとても重要です。

進行期を知っていれば、ほかの患者さんに治療法などを尋ねる際も自分にあてはまるかどうかを判断できます。卵巣がんでは手術でおなかの状態を詳しく観察し、摘出した腫瘍の永久標本病理検査を行ったうえで、がんの進行期を判定します。卵巣がんの広がり方を評価する方法としては、国際産科婦人科連合(FIGO)による「国際進行期分類」がよく使われます。

①両側の卵巣にがんが広がっているか
②おなかの中にがんが散らばっているか
③リンパ節やほかの臓器に転移しているか

といった観点から進行期の評価が行われ、大きくはⅠ期からⅣ期までの4つの段階、細かくはⅠA期からⅣB期の13段階に分類されます。卵巣がんは自覚症状に乏しく、適切な検診法がないために早期発見が難しいがんの一つです。そのため、卵巣がんの約半数はⅢ期、Ⅳ期の進行した状態で見つかっています。

5年生存率は個々の患者に適用できない

 
一方、予後を測る医学的な指標として進行期別5年生存率があります。これは診断から5年経過したときに生存している患者さんの比率を示した数字で、治療効果判定の目安として、よく使われます。卵巣がんの場合は、おおよそⅠ期90%、Ⅱ期70%、Ⅲ期35%、Ⅳ期20%となっています。しかし、この数字は集団を対象としたものであり、過去の平均的な結果に過ぎません。それぞれの患者さんの予後に単純に当てはまる数字ではないので、治療法を決める際の参考程度にとどめ、5年生存率にあまりとらわれないようにしましょう。

本コンテンツは認定NPO法人キャンサーネットジャパンが出版する「もっと知ってほしい 卵巣がんのこと」より抜粋・転記しております。