放射線療法

頭頸部がんでは、治療効果の高さ、患部が温存されること、技術の進歩などから、放射線療法が単独あるいは薬物療法と併用して広く行われています。また、術後の補助療法や痛みを和らげる治療としても用いられています。 

放射線療法は、高エネルギーのX線などの放射線を用いてがん細胞を殺し、がんを縮小・消失させる治療法です。頭頸部がんでは、

①放射線療法の効果が高い扁平上皮がんが多いこと
②患部の構造が基本的に温存され、治療後の顔形の変化や発声、咀嚼、嚥下などの機能低下が少ないこと、
③正常組織の被ばく線量を減らし、がんに集中的に放射線を当てるIMRT(強度変調放射線治療)などの技術が進歩してきていることから、放射線療法が広く用いられています。

放射線療法を根治治療として用いる主な頭頸部がんは、上・中咽頭がん、早期の声門がん、喉頭全摘を要する進行喉頭・下咽頭がん、鼻腔・副鼻腔がん、切除不能がんなどです。

一般的に、1日1回2Gy×週5日×約7週間(全70Gy)のスケジュールです。必要に応じて、薬物療法と併用する化学放射線療法が行われます。そのほか、放射線療法は、手術単独では十分な効果が得られない場合や、痛みを和らげるときにも用いられます。

ただし、放射線療法は手術に比べて必ずしも負担の軽い、後遺症の少ない治療法ではありません。治療にあたっては、担当医から副作用などの有害事象を含めた十分な説明を受けることが大切です。

本コンテンツは認定NPO法人キャンサーネットジャパンが出版する「もっと知ってほしい 頭頚部がんのこと」より抜粋・転記しております。