子宮体がんの治療について

子宮体がんの治療では、まず手術が行われ、薬物療法(化学療法)や放射線療法は手術ができない場合や手術後の選択肢となります。手術前に推定の診断で手術方法が決まり、手術後にあらためて確定診断が行われます。 

まず手術が行われるのが標準

 
子宮体がんの治療は、日本婦人科腫瘍学会によって標準化されており、「子宮体がん治療ガイドライン」として発表されています(学会ホームページで誰でもみられます。掲載されている内容が最新の情報かどうかは担当医にご確認ください。http://jsgo.or.jp/guideline/taigan.html)。

それによると、子宮体がんの治療では「臨床進行期分類」による進行期(ステージ)にかかわらず、まず手術が選択され、手術後のがん組織の検査などから、あらためて「手術進行期分類」による正確な診断が行われます。

高齢、重篤な糖尿病や心臓病などの持病がある、重度の肥満症などの理由で手術のリスクが大きい場合や、すでにがんが全身に広がっていて、手術をしても効果が見込めない場合は、化学療法や放射線療法、緩和ケアなど手術とは別の治療法が選択されますが、それ以外はまずは手術をするのが標準治療となります。ただし、どのような手術が行われるかは、進行期によって異なります。

手術の結果から再度進行期を判定

手術後、「手術進行期分類」によって進行期があらためて診断され、さらにがんの広がりやタイプ、腹腔細胞診、リンパ節転移の有無なども加味して「術後再発リスク分類」で分類したうえで、その後の治療が決まります。手術進行期Ⅰa期、低リスク群では追加の治療をせずに様子をみる経過観察になり、手術進行期Ⅰb期以降、中リスク群と高リスク群では、手術後に化学療法や放射線療法が行われるのが標準的です。

なお、手術前に化学療法や放射線療法を行って、がんを小さくしてから手術をする「術前化学療法」や「術前放射線療法」は、子宮体がんではほとんど行われていません。科学的に効果があるのかどうかを検討するに足る症例数もないのが実情です。

再発リスクの高い患者さんのための治療

これまで述べてきたように、子宮体がんの治療の第1選択は、臨床進行期にかかわらず、手術です。高齢や持病などのために手術を受けられない患者さんや、手術後に「術後再発リスク分類」で中リスク群・高リスク群に入ると診断された患者さんは、薬物療法(化学療法)、放射線療法が単独あるいは組み合わせて行われます。

妊娠・出産を希望する患者さんには黄体ホルモン療法という選択肢もあります。

本コンテンツは認定NPO法人キャンサーネットジャパンが出版する「もっと知ってほしい 子宮体がんのこと」より抜粋・転記しております。