オンコロLINEの友だちを対象に、がん患者さんやご家族の方などのご意見・お考えを共有したり、がんについて学べる1問クエスチョンのオンコロ・ワンクエスチョン!
その結果と解説をがん情報サイト「オンコロ」にて公開しています!
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質問
「最初聞いたときよく分からないと思ったがんの医学用語はありますか?」
結果・解説
がんの医学用語は医療関係者にはなじみがあっても、がんと診断されてすぐの患者さん・ご家族の方にとっては聞いたことがない・分からないことが多いのではないでしょうか?
今回のオンコロ・ワンクエスチョンでは、患者さん・ご家族の方に最初よく分からなかったがんの医学用語はなにかお伺いしました。
選択肢の中では、特に「クラス分類」や「悪性度(グレード)」、「病期(ステージ)」が分からなかった方が多い結果となりました。
また、自由回答で選択肢以外の用語も挙げていただきましたので、その中から一部抜粋し、選択肢の用語と併せて意味をご紹介いたします。
◆良性腫瘍/悪性腫瘍
腫瘍には良性・悪性があり、がん=悪性腫瘍になります。
悪性腫瘍には、
①自律的増殖:勝手に増殖を続け止まらない
②浸潤(周囲の組織へ広がる)・転移(体の別の組織に飛び火する)を行い、新しいがん組織をつくる
③がん悪液質:正常な組織が摂取するはずの栄養を奪い身体が衰弱する
の3つの特徴があります。
良性腫瘍には①はありますが増殖スピードが緩やかで、②③を起こすことはありません。
◆クラス分類
検査や手術で採取した細胞を顕微鏡で診断し、その異常性を判定した分類です。
クラス1「異型細胞または異常な細胞がない」~クラス5「細胞学的に悪性が確定である」の5つに分類されます。
◆組織型
がん細胞やその組織には違いがあり、いくつかの種類に分類されます。
(例:肺がんであれば、腺がん・扁平上皮がん・大細胞がん・小細胞がん)
◆悪性度(グレード)
がんの顔つきやたちの悪さを表したものです。
「高分化」「低分化」「末分化」のタイプがあり、低分化・末分化は高分化タイプよりも、がん細胞の成長や増殖のスピードが速いです。
正常細胞と比べて細胞の形がどの程度不揃いかという、がん細胞の分化度を調べることで悪性度が決まります。
そして、その数字が大きいほど悪性度が高くなります。
◆病期(ステージ)
がんの広がりや信仰の程度を表す基準になります。
がんの大きさに加え、周囲のリンパ節や離れた臓器への転移の有無などによって決まります。
TNM分類がステージ分類で活用されており、Tはがんが組織にどれだけ広がっているか、Nがリンパ節への転移の有無、Mが他臓器への転移の有無を指します。
この分類によりステージ0からステージ4の5段階に区分され、数字が大きくなるほどがんが進行した状態となります。
◆原発巣/転移巣
最初にがんが発生した場所を原発部位、その病巣を原発巣といいます。
また、原発巣のがん細胞がリンパや血液によって他の場所に生着した結果、できた病巣を転移巣といいます。
例えば、大腸にがんができた後、肝臓に転移した場合には、肝臓にがんはありますが原発巣は大腸がんになります。
そのため、肝臓のがんに対しては、大腸がんの細胞でできているため、肝臓がんの治療ではなく大腸がんの治療法を用いた治療が行われます。
◆標準治療
“標準”治療ときくと普通の平凡な治療と誤解されるケースが多くあります。
しかし「標準治療」の本来の意味は、厳正に行われた臨床試験の結果を踏まえ、科学的根拠に基づいて有効・安全であり最良だと確認がとれた治療法です。
がん診療連携拠点病院などがん治療を行う病院では、診療ガイドラインに沿った標準治療が行われます。
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