オンコロLINEの友だちを対象に、がん患者さんやご家族の方などのご意見・お考えを共有したり、がんについて学べる1問クエスチョンのオンコロ・ワンクエスチョン! その結果と解説をがん情報サイト「オンコロ」にて公開しています!
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オンコロ・ワンクエスチョンの一覧
質問
「がんクイズ:子宮体がんについて、正しい説明はどれでしょうか?」
結果・解説

子宮体がんは、子宮の内側を覆う子宮内膜などから発生するがんです。代表的な症状として不正性器出血が知られていますが、発症に関係する要因や、子宮頸がんとの違いについては、詳しく知らない方もいるのではないでしょうか。
今回は、オンコロのワンクエスチョンで「子宮体がんについて、正しい説明はどれでしょうか?」というクイズを実施し、223名の方にご回答いただきました。
クイズの結果とともに、子宮体がんの特徴や発症リスク、検査について解説します。
クイズの選択肢:正解と解説
今回のクイズの正解は下記のようになります。
【 〇 】① 子宮体がんの多くは、子宮内膜から発生する
【 〇 】② 不正性器出血は、子宮体がんの代表的な症状である
【 ✕ 】③ すべて女性ホルモンのエストロゲンが原因で発生する
【 〇 】④ 肥満や糖尿病、リンチ症候群は、発症リスクと関連する
【 ✕ 】⑤ 子宮頸がん検診を受けていれば、子宮体がんも確認できる
今回のクイズの回答結果では、正解である選択肢のうち「不正性器出血は、子宮体がんの代表的な症状である」が最も多く選ばれ、190名(85.2%)でした。一方、「子宮体がんの多くは、子宮内膜から発生する」は136名(61.0%)、「肥満や糖尿病、リンチ症候群は、発症リスクと関連する」は127名(57.0%)でした。
また、誤った説明である「すべて女性ホルモンのエストロゲンが原因で発生する」は35名(15.7%)、「子宮頸がん検診を受けていれば、子宮体がんも確認できる」は23名(10.3%)が選択しました。
それぞれの選択肢について、詳しく見ていきましょう。
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各選択肢の解説
1. 正解:子宮体がんの多くは、子宮内膜から発生する
子宮体がんは、子宮の上部にある袋状の部分「子宮体部」に発生するがんです。
子宮体部の内側は「子宮内膜」という組織で覆われており、子宮体がんの多くは、この子宮内膜から発生します。子宮内膜から発生するがんは「子宮内膜がん」と呼ばれ、子宮体がんの大部分を占めています。
一方、子宮体部には内膜以外にも筋肉などの組織があり、そこから発生する「子宮肉腫」なども子宮体部の悪性腫瘍に含まれます。ただし、子宮肉腫は比較的まれな悪性腫瘍です。
このように、子宮体部に発生する悪性腫瘍には組織による違いがありますが、一般的に「子宮体がん」という場合は、大部分を占める子宮内膜がんを指すことが多くなっています。
2. 正解:不正性器出血は、子宮体がんの代表的な症状である
子宮体がんの代表的な症状は、不正性器出血です。
不正性器出血とは、月経以外の時期にみられる出血など、通常の月経とは異なる出血のことです。子宮体がんでは、少量の出血や褐色のおりものとして現れることもあります。
特に、閉経後に出血がみられた場合や、月経以外の出血が続く場合には、婦人科を受診することが大切です。
ただし、不正性器出血があれば必ず子宮体がんというわけではありません。ホルモンバランスの変化や子宮筋腫、子宮内膜ポリープなど、ほかの原因によって出血が起こることもあります。
一方で、子宮体がんの早期発見につながる症状の一つでもあるため、少量であっても、気になる出血がある場合には自己判断せず、医療機関に相談しましょう。
3. 不正解:すべて女性ホルモンのエストロゲンが原因で発生する
子宮体がんには、女性ホルモンの一つであるエストロゲンが関係するタイプと、関係しないタイプがあります。そのため、すべての子宮体がんがエストロゲンの影響によって発生するわけではありません。
子宮体がんの多くを占める一般的なタイプは、エストロゲンが発症に深く関わっています。エストロゲンの刺激を受ける期間が長くなることがリスクとなるため、例えば肥満(脂肪組織からエストロゲンが作られる)などが発症しやすさに関係します。
一方で、エストロゲンとは関係なく発生する一部のタイプもあります。こちらは比較的高齢の方に多く見られ、女性ホルモンとは別の仕組みで発生し、進行が早めの傾向があります。
このように、子宮体がんは一つの原因だけで起こるのではなく、がん細胞の性質やタイプによって発生の仕組みが異なります。
4. 正解:肥満や糖尿病、リンチ症候群は、発症リスクと関連する
肥満や糖尿病、リンチ症候群などは、子宮体がんの発症リスクと関連することが知られています。
特に、肥満はエストロゲンが関係する子宮体がんのリスク因子の一つです。脂肪細胞ではエストロゲンが産生されるため、肥満によってエストロゲンにさらされる状態が続き、発症リスクが高くなると考えられています。
また、糖尿病も子宮体がんの発症リスクと関連しています。
さらに、遺伝的な要因として「リンチ症候群」があります。リンチ症候群は、特定の遺伝子に生まれつき病的な変化があることで、大腸がんや子宮体がんなど、複数のがんを発症するリスクが高くなる遺伝性の疾患です。
なお、これらのリスク因子があるからといって、必ず子宮体がんを発症するわけではありません。また、リスク因子がない方でも子宮体がんを発症することがあります。
発症リスクは複数の要因が関係するため、一つの要因だけで発症の有無が決まるものではありません。
5. 不正解:子宮頸がん検診を受けていれば、子宮体がんも確認できる
子宮頸がんと子宮体がんは、発生する場所が異なる別のがんです。
子宮頸がんは、子宮の入り口にあたる「子宮頸部」に発生します。一方、子宮体がんは、子宮の奥にある「子宮体部」に発生します。
一般的な子宮頸がん検診では、子宮頸部の細胞を採取して調べます。そのため、子宮頸がん検診を受けていても、子宮体がんの有無まで確認できるわけではありません。
子宮体がんが疑われる場合には、症状や医師の判断に応じて、子宮内膜細胞診や子宮内膜組織診、超音波検査などを行います。特に、組織診では子宮内膜の組織を採取し、がん細胞の有無や組織型などを詳しく調べます。
なお、現在、日本では子宮体がんについて、国の指針に定められた対策型検診はありません。子宮頸がん検診とは異なり、症状のない方を対象とした定期的な子宮体がん検診は推奨されていません。
そのため、不正性器出血など気になる症状がある場合には、定期検診を待つのではなく、婦人科を受診することが大切です。
女性のがん検診(乳がん・子宮頸がん)を受けるきっかけに。自治体による受診促進の取り組み。
がんの早期発見には、科学的根拠に基づいたがん検診を適切に受けることも大切です。現在、東京都や大阪市では、女性のがん検診の受診を促進するための取り組みが行われています。
※なお、自治体検診(対策型検診)の対象は子宮頸がんであり、子宮体がんは含まれません。
▼ 東京都「女性のがん検診受診応援事業-TOKYO Women's Health-」
東京都では、子宮頸がん検診や乳がん検診を受診した方を対象に、健康関連グッズ(2,000円相当)または東京ポイント(2,000ポイント)を提供する「女性のがん検診受診応援事業」を実施しています。
対象となるのは、2026年4月1日以降に子宮頸がん検診を受診した20歳以上の女性、または乳がん検診を受診した40歳以上の女性です。申請期間は2026年10月1日から2027年2月28日までとなっています。
詳細は東京都の
公式サイトをご確認ください。
▼ 大阪市「がん検診無料クーポン券」
大阪市では、特定の年齢の市民を対象に、子宮頸がん検診や乳がん検診の無料クーポン券を送付する取り組みを行っています。
2026年度は、20歳の女性を対象とした子宮頸がん検診と、40歳の女性を対象とした乳がん検診の無料クーポン券が用意されています。対象となる方は、クーポン券を利用して無料で検診を受けることができます。
詳細は大阪市の
公式サイトをご確認ください。
これらの取り組みは、子宮体がん検診ではなく、子宮頸がん検診や乳がん検診の受診を促進するものです。子宮頸がん検診と子宮体がんの検査は異なるため、それぞれの検査の目的を理解しておくことが大切です。
お住いの自治体での補助については自治体のHPや窓口にてご確認ください。
最後に
今回のクイズでは、子宮体がんの代表的な症状である不正性器出血については、多くの方が正しく理解していました。一方で、発症に関係するホルモンの働きや、子宮頸がん検診との違いについては、改めて知っておきたいポイントもありました。
子宮体がんには複数の組織型があり、発生の仕組みやリスク因子も一様ではありません。また、子宮頸がんとは発生する場所や検査方法が異なります。
今回のクイズをきっかけに、子宮体がんについての理解を深めていただければと思います。
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