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【オンコロメルマガ】感染症予防とマスク(第2弾)[vol.198]
[公開日] 2021.02.03[最終更新日] 2021.02.03
こんにちは、オンコロの高橋です。
1年ほど前にマスクの種類と予防効果についてこのメルマガに寄せたのですが(注)、現在はその時に比べると一般化したマスクの種類がぐっと増えている印象です。
それに伴い、最近では「マスク警察」のみならず「不織布マスク警察」なる新たな造語もまたSNSやニュース等で見聞きする機会も増えたのではないでしょうか。
この「不織布マスク警察」という言葉は、ウレタン製や布製のマスクの飛沫防止効果が不織布マスクやサージカルマスクに比べ効果が劣る、ということから不織布マスク以外のマスクの着用を注意する人たちを指すそうです。
これは、北海道の札幌市内の医療機関などで不織布マスクの着用を求める動きが発端だとされています。
札幌市では濃厚接触者の判断基準に「マスクの種類も重視する」という独自の項目を設けて、道よりも濃厚接触者の判断基準を厳格にしています。
つまり、札幌市の基準ではマスクをしていたとしても布製やウレタン製の場合は濃厚接触者と判断される場合があるのです。
これが転じて布製やウレタン製のマスクは効果が低いので不織布マスクをしましょう、という動きに発展したとされています。
そもそもこのマスクの効果については豊橋技術科学大学の「コロナウイルスの飛沫感染に関する研究~マスクの効果と歌唱時のリスク検討~(機械工学系 飯田 明由 教授)」というプレスリリースが根拠になっています。
この発表によると確かに布製やウレタン製のマスクは不織布マスクに比べると効果は劣り、不織布>布>ウレタンの順番で効果が高いとされました。
しかし同発表では、マスクの素材の違いによって効果などには違いがあるが感染抑制には一定の効果があり、マスクの着用が望ましいとも同時に述べています。
つまり、決して「布マスクやウレタンマスクはしてはいけない」とは言っていないのです。
オンコロをご覧の方は、感染症などに対して細心の注意を払って生活をしている方も多いと思われます。
そして、様々な理由で不織布マスクができない方もいらっしゃると思います。
この話が読んだ方にとって最適なマスクを選ぶ一助になれば幸いです。
(注) 前回のコラム:https://oncolo.jp/backnumber/mailmagazine_vol148
高橋 ミカ
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