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 皆さんは青春時代を思い起こさせるもの、ことはありますか?

 私は32年前、田舎から大学に入学するため、一人京都の下宿先に向かう春、とても不安だった気持ちと、その日の空気の匂いを覚えています。京都の阪急西院の駅から下宿先まで、ウォークマンを片手に聴いていたのがラウドネスの2ndアルバムでした。

 

<私のラウドネスの入り口 Angel Dust>

 流行り物には背を向ける天邪鬼な私は、長野県の田舎で「ラウドネスすごいぜ~」という友達はほとんどおらず、大学に入ってからは、髪の毛は金髪で、赤いジーンズに日章旗(世界平和)がプリントされたTシャツか、ぼろぼろになったアイアン・メイデンのTシャツを着て、まわりからドン引きされ、当時、イケテル大学生が出入りしていたディスコには入れずといった生活をしていました。

 ここまでは「がんとヘヴィメタル」は関係ありません。ラウドネスは、その卓越したテクニックと楽曲の良さから海外での評価が高まりました。ヨーロッパへの進出、そしてアメリカでのメジャーデビュー、彼らの活躍と海外の評価は、自分のことのように嬉しく、日本のHeavy Metal(ヘヴィーメタル)の認知も進み、彼らは日本人の誰もが成すことができなかったバンド形態による初のビルボードTop100入りを果たしたのです。

<Crazy Night>

 バイト代を貯めては(時には借金し)、ラウドネスのライブに行ったのを覚えています。当時ラウドネスの樋口宗孝さんがかっこよ過ぎて、ドラムを始めたのもこの頃です。樋口さんと同じドラムを使いたくてドラムを買うのに四苦八苦し、学生時代は留年までして(これは別の理由もある)インディーズのバンドでの活動にものめり込みました。

 とは言え、へたくそなドラムと、いつまでもインディーズバンドもやっていることもできず、以外にもちゃんと就職して一人前の社会人にならないといけないとの思いから、なぜか外資系製薬企業(特にがん領域を扱う企業)に就職したのでした。実は、この選択は、今、私が樋口宗孝がん研究基金に関わるファーストステップになります。

 学生時代音楽好き、ロック好きだった多くの学生も、就職と同時に、日々のあまりの忙しさに昔のような音楽との関わりを失う人もいます。私もその一人でした。「がんとヘヴィメタル」の話は、もうちょっと先なので我慢して下さい。

 就職をして20年近く、がん医療関係のNPOに入職した頃、ラウドネスはメンバーチェンジを続けながらも、また、オリジナルメンバーに戻りながら活動していることは知っていました。きっかけは忘れましたが本当に久しぶりにラウドネスのライブチケットを手にし、参戦したライブに樋口宗孝さんの姿はなく、肝細胞がんに罹患し闘病生活に入り、きっと復活すると報告されていました。しかし、樋口さんの訃報は、そのたった8ヶ月後のことでした。

 当時、私はがん医療のNPOの事務局長として、ある新聞社のネットコラムで、がんに関わりのあるバンドやアーティストについての記事を書いており、そのことをきっかけに、当時のラウドネスのメンバーにつながりました。

 メンバー(高崎晃さん、二井原実さん、山下昌良さん)の皆さんから、晩年、樋口さんが若者のミュージシャンやドラマーの育成に力を注いだことを伺い、樋口さんの偉業と、彼の思いを後世に伝え、日本でも欧米なみのチャリティーライブが開催できるよう、そして海外のそれがそうであるように、小児がん、AYA世代(15歳~29歳)のがん体験者の支援を、各方面の理解を得て、樋口宗孝がん研究基金を設立しました。

 これまでに樋口宗孝がん研究基金では「Rock Beats Cancer FES」という名称のイベントを4回開催し、ラウドネスはもちろんのこと、LAZY時代の盟友:井上俊次さん、影山ヒロノブさんらの理解と支援を得て、JAM Project、斉藤和義さん、奥田民生さん、デーモン閣下、GRANRODEOなど多くのアーティストに出演頂き、日比谷野外音楽堂では、今や世界的アーティストになったBABYMETALにも出演頂きました。

写真1

 

 

 

 

 

 

 その後、紆余曲折があり、現在、「Rock Beats Cancer FES」の再現を果たせていませんが、毎回のライブに招待していた小児がん・AYA世代(15歳~29歳)がんの体験者が、再度Rock Beats Cancer FESの実現を目指し、ラウドネスのマネジメント、メンバーに理解と協力を頂き、ライブ会場に募金ブースを設置し、募金を呼びかけ多くのファンの皆さんの支援を頂いています。昨年からのラウドネスの一連のツアー会場では、ファンの皆さんのご寄付は784,231円にものぼりました。

 

しゃしん2

 

 

 

 

 

 

 今、樋口宗孝がん研究基金で、体験者スタッフとして関わるMAHOの言葉を紹介します。

 高校生でがんになり、大好きだった楽器を一時的に吹くことが出来なくなった私は、大好きだった音楽からも離れることになってしまいました。しかし、そんな私に改めて音楽の楽しさを気付かせてくれたのは、影山さんをはじめとするJAM Projectの皆さんの歌う姿でした。

 私たちのように若くしてがんになる人は本当にごく少数です。孤独と不安に押しつぶされそうになることもしょっちゅうです。そんな中で、私が樋口宗孝がん研究基金を通してお会いしたアーティストの方々は、人を元気にする、人を笑顔にするパワーを持っている方ばかりでした。

 そんな方々から私が受け取ってきたパワーを、今度は私から今まさにがんと闘う若者たちへの渡していきたい、伝えていきたいと思っています。私は樋口宗孝がん研究基金として各地で募金活動を行う中で、樋口さんも多くの方に愛されていた方だと感じました。樋口さんという偉大な方を通し、若くしてがんになっても、やりたいことを諦めることなく、仲間と共に笑い合いながら前へ進んでいくことのできる世界へなるよう努力していきます。

 私が樋口宗孝がん研究基金を通して感じたあの感動を、次はがんという病気になった若者へと繋いでいきたいです。

MAHO

<樋口宗孝がん研究基金ホームページ>
http://www.m2cc.co.jp/mhf4car/
樋口宗孝がん研究基金

 

 

 

 

 

 

 前回の記事でも紹介しましたが、私たちの夢は、イギリスやアメリカで、Heavy Metal、Hard Rockバンドと一緒にチャリティーライブを開催し、小児がんやAYA世代(15歳~29歳)のがん患者への支援、研究支援といった活動を、日本でも実現したいというものです。イギリスでできること、アメリカでできることは、きっと日本でできるだろうと。そして、それには樋口さんお名前を冠した、そしてラウドネスのメンバーに理解を得た活動しかないだろうと思っています。

 ここまで読んで頂いた方がどれだけおられるかは心配ですが、これからも体験者スタッフと共に頑張ります。また、がん情報サイト「オンコロ」も、セミナー収益金の一部をこの活動の支援に充てていく予定です。

ラウドネスライブ写真

 

 

 

 

 

 

 実は、今年はラウドネスのデビュー35周年のメモリアルイヤーで、様々な企画が進行中です。是非、これから発表されるラウドネスが出演するライブ会場に足を運んでみて下さい。体験者スタッフが頑張る樋口宗孝がん研究基金の募金ブースがあります。是非、ご支援下さい。

<ラウドネス公式サイト>
http://loudnessjp.com/jp/
ラウドネス公式サイト

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、次回は、樋口宗孝さんのLAZYというバンドの時代の盟友であった方々を紹介する「がんとアニソンとチャリティー(XXXXX編)」につながります。

<助成金報告>
 これまで樋口宗孝がん研究基金では、小児がん‬、‪‎AYA世代‬(15歳~29歳)のがんへの活動に対し200万円以上の外部助成を行ってきました。‬

 今回、第5次助成第1弾として、‪国立がん研究センター‬希少がんセンター‬ に300,000円寄付致しましたのでご報告します。樋口宗孝がん研究基金に頂いた皆様の募金を、皆様の暖かいお気持ちと共に拠出致しました。‬

 ‎小児がん‬、‪#‎AYA世代‬(15歳~29歳)のがんの多くは希少がん(10万に6人以下の発症)であり、国立がん研究センター 希少がんセンター は、その治療、研究、支援にあたる施設です。‬

 皆様のご寄付により樋口宗孝‬さんの名前が院内銘版に刻まれ、広報誌に掲載されます。写真は‎ラウドネスさん、JAM Project‬さんなどのライブ会場の募金ブースに立つ体験者スタッフと国立がん研究センター希少がんセンターを訪問した際のものです。

 今後共、ご理解、ご支援、ご寄付、何卒よろしくお願い申し上げます。

<樋口宗孝がん研究基金寄付サイト>
http://www.m2cc.co.jp/mhf4car/donate.html

<#国立がん研究センター #希少がんセンター>
http://www.ncc.go.jp/jp/rcc/
希少がんセンター

 

記事:柳澤 昭浩

AYA世代とは?

AYAとは、Adolescent and young Adult(アドレッセント アンド ヤング アダルト)の略であり、「思春期と若年成人」という意味です。AYA世代とは、一般的に15歳~29歳(欧米では39歳)を指します。AYA世代のがん患者は、治療中やその後の生活の中で、就学、就職、就労、恋愛、結婚、出産など人生のターニングポイントとなる様々な出来事と向き合う機会が想定され、大人・高齢のがん患者とは異なるAYA世代特有の問題があるとされています。

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