7月24日、公益財団法人がん研究会有明病院と株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン共催にて開催された「国内外の先進事例に学ぶがん医療の質を向上する政策と臨床研修会」に参加しました。

最初にがん研究会有明病院名誉院長である門田守人医師からがん対策の歴史と今の取り組みを振り返り、がん対策推進計画のうちの医療の質の均てん化の大切さを主張されました。

米ハワイにあるクイーンズメディカルセンターの外科部長兼がん委員会議長であるポール・モーリス医師による米国のがん医療の統一的なプロセス指標を用いた試みの事例講演がありました。

米国では、CoC(米国外科学会がん委員会)やNCCCP(米国国立がん研究所地域がんセンタープログラム)などがプロセス指標を定めています。例えば、CoCに認定された1500病院にて「乳がんに対して乳房温存術後の放射線治療」の実施率を一覧として比較することもできます。この他にNCCCPでは 世界的ながん治療ガイドラインであるNational Comprehensive Cancer Network(NCCN) ガイドラインの順守率を計測しているようです。これらのデータを収集して解析することにより、患者にも目に見える効果をもたらすことができるようで、近日中に論文を発表するとのことでした。

最後に、モーリス医師は「医師は医療に対する責任、病院は質の高いインフラの提供、そして医師と病院の管理者の協力が重要である。そして、Drチャンピオン(医師を束め導く存在)が教育トレーニングを行い、個々のプロセスに対するデータを確認し続けることが重要である」とのべています。

【オンコロスタッフコメント】
日本でも、がん医療の質を研究するCancer Quality Initiative(CQI)研究会が、DPCデータ(入院時の保険診療データ)の活用して「がん医療の均てん化」を目指すために活動しているとのことです。日本では各学会等がガイドラインを作成して、均てん化が進んでいると考えますが、「均てん化が進んでいるか?進んでいないか?」が視覚的に確認できて改善できる仕組みの研究は素晴らしいと思いました。欲を言えば、今後、そういった情報が各医療機関のホームページなどにアップされて、患者さんにも情報開示されることを望みます。

【詳細はコチラ】
がん医療の臨床指標を定め、自院と他院のベンチマークすることで医療の質が向上―がん研有明病院とGHCが共催セミナー(メディ・ウォッチ)

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記事:可知 健太


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