卵巣がんの新薬ルカパリブ、メンテナンス療法としての医薬品承認事項変更申請をFDAへ提出


  • [公開日]2017.10.26
  • [最終更新日]2017.11.02

2017年10月9日、プラチナ製剤ベースの化学療法寛解を示した再発卵巣、卵管、または原発性腹膜がん患者に対するメンテナンス療法としてのルカパリブ(商品名Rubraca;Rubraca)の医薬品承認事項変更申請(sNDA)を米国食品医薬品局(FDA) へ提出したことをClovis Oncology が自社のプレスリリースで公表した。

今回の医薬品承認事項変更申請(sNDA)は、再発卵巣、卵管、または原発性腹膜がん患者に対するメンテナンス療法としてRubraca単剤療法を投与し、その有効性を検証した第III相ののARIEL3試験(NCT01968213)の結果に基づくものである。

ARIEL3試験とは、プラチナ系抗がん剤ベースの化学療法に寛解を示した再発卵巣、卵管、または原発性腹膜がん患者(N=564人)に対するメンテナンス療法としてRubraca単剤療法群(N=375人)、またはプラセボ療法群(N=189人)に2:1の割合で振り分け、主要評価項目である無病悪生存期間(PFS)を比較検証した国際共同二重盲検比較試験である。

本試験の結界、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS) はすべての群においてプラセボ療法群よりもRubraca単剤療法群で統計学的有意に延長することが証明された。なお、本試験では登録された患者をその背景に応じて3つの群に分けており、それぞれ生殖細胞系または体細胞にBRCA変異を有する群、BRCA変異またはBRCA野生型で高度なLOH(loss of heterozygosity)を持つ相当組換え欠損(HRD)状態群、そしてITT(intention to treat)解析が施された群である。

今回の医薬品承認事項変更申請(sNDA)を受けてClovis OncologyのCEO兼社長であるPatrick J.Mahaffy氏は以下のようなコメントを出している。”我々の究極の目標は、より多くの進行性卵巣がん患者に対してRubracaを届けることができるような臨床試験の結果を出すことであり、今回の医薬品承認事項変更申請(sNDA)によりそれが達成できます。ARIEL3試験で証明したRubracaの有効性が、進行性卵巣がん患者さんの新しい治療選択肢となることを我々は信じております。”

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